物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

武谷三男と坂田昌一

2016-02-11 12:00:56 | 日記
:交流の一断片 というタイトルの論文が物理学会誌の2月号に載った。すでに西谷正さんが彼の論文で扱ったようなテーマもあったが、それだけにとどまらず掘り下げられた内容もある。

なかなかこういう細かな内容を取り扱うということに苦労が見られるのだが、逆に言えば不満な点もある。それは多くの論争点が武谷に関していえば残されているのにそれをほっておいて細かな点をつめているというような点である。

しかし、いくつかの疑点がすこしでも解決するのは悪いことではない。ちょっと驚いたことは私の古いエッセイが引用文献に上がっていたことである。その他の文献の著者は南部陽一郎さんとか牧二郎さんとかの論文であるのでこれらの人は私などと比べれば格段に有名かつ物理でも業績を残した人であり、その人たちと比べられる見解が私のエッセイの中にあったのかどうか。

私は量子色力学(Quantum choromodynamics)といわれる分野での発展のありようが後からみると武谷三段階論にあっているように思うという見解を述べたが、そういう見解を私がどこかで誰かの説として読んだことがあるわけではない。その辺のことを評価してくれたのだろうか。 

水俣への回帰

2016-02-11 11:46:37 | 日記
というのは水俣病の研究に一生をささげた医師、原田正純さんの著書である。それを昨日県立の図書館から借りてきた。

そのなかに「武谷三男の安全性の考え方と水俣病裁判」という章があるのを知ったからである。その本を借りて帰ってちょっと読んでみるとどこかで読んだことがあるような気がした。

それでその文章のおしまいのところを見たら、これは武谷が亡くなったあとの記念号として2000年に出された「技術と人間」の臨時増刊号に載っていた文章を加筆したものであることがわかった。

原田さんはいろいろな雑誌に頼まれてのことではあろうが、水俣について書かれていてそれが貯まって日本評論社から2007年に『水俣への回帰』という本にまとめられた。この本は同じ出版社から出版された3部作の最終版であるという。

すでに「技術と人間」への原田さんの寄稿文はパソコンに入力をしていたのだが、加筆された箇所を新たに入力をしなければならないことがわかった。

銀行業務は生き残れるか

2016-02-11 11:29:48 | 日記
スマホが発達してきて現金をもたないでも買い物ができるという状態に近づいている。そういう現在であるが、銀行員にはちょっと悩ましい話を聞いた。

それは銀行の窓口業務とかは近い将来になくなるのではないかという話である。妻が毎月月に一回自宅で開いている「人形を作る会」でのこと、ご主人が銀行に勤めている人の話として銀行が不要となるのではないかという、銀行にお勤めの人の銀行未来像である。

銀行そのものがいらなくなるとは思えないが、すくなくともお金の出し入れをする担当の人員はひょっとするといらなくなるかもしれないというのはかなり現実的な心配事である。

別に銀行員に限らない。本当に人間がいなければならないというか、コンピューターに代替できない職業はなにかを真剣に考えなくてはならない時代が来ているということだ。

それに関して私は東京大学の入学試験問題をコンピュータで解かせるという研究を行っているという新井紀子さんのチームの話を妻にしておいた。新井さんは将来もコンピュータに代替しがたい仕事を人間がすればいいという考えであり、それがどこかをさぐるという目的の一環でコンピュータが東京大学の入学試験問題を解いているという。

ついでに新井紀子さんの話もしておいたが、私が新井紀子さんという人を知ったのは彼女が講談社のブルーバックスに「7歳からの微積分」という本を訳したときであり、その本の日本での出版に旧知の T さんが大いに尽力したことを知っているからである。