物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

よくわからないこと

2016-02-20 11:32:36 | 日記
よく知られた初等数学のある事柄についてわからないことがところどころある。それでそのことをよく考えてみて自分なりの答えを出して数学エッセイとして書いて来た。

その事柄について他の人がどう書いてあるかと文献を探し読むことがあるが、なかなかずばりと答えが書かれているのを見つけることは少ない。世の中の人々は私とは違って頭がよくてあまり疑問には思わないのか。そこがわからないことである。

そういう話題の一つに「グラフの平行移動」があって、そのことを追求して自分なりの答えを出して、愛媛県数学協議会の機関誌に以前に発表した。

2次関数のグラフの平行移動については「近傍で見たら法則が同じ」という観点から書かれたすぐれた解説を故矢野 寛(ゆたか)さんの論文でこれはかなり昔の論文だが、最近読んだ。

このグラフの平行移動は2次関数でも現れるが、三角関数ではもっとしばしば現れる。むしろグラフの平行移動が気になりだしたのは私には2次関数グラフの移動ではなく、三角関数のグラフの移動に関してであった。

他の人がこのグラフの平行移動に関してどう考えているかには関心があるので、県立図書館で『図解雑学 三角関数』(ナツメ社)を借りて来て、「波をずらす」という項目をみたが、その説明に間違いはないのだが、私の直観的な疑問についての説明はない。

なかなか難しいものだと思う。私の直観的な思い込みというのか何かわからないが、疑問が生じたときにそれをどうやって解きほぐすのか。

それともそういうある意味で間違った疑問を感じたことが一般の人々にはあまりないのだろうか。そういう事項について書かれた本があればいいのにといつも思っている。

これはいままであまり疑問には思ったことがなかったけれども、線対称とか点対称とかについての解析幾何的な説明をどこかに書いてあるかと調べても、そのことをきちんと書いた本を私はあまり見つけられなかった。もっともこれについては武藤先生の本にそういう説明を見つけた。それで武藤先生の説明を私なりに補足していま書いている数学エッセイの付録につけることにしている。

こういうあまり説明がない事項はある意味で中学・高校数学のニッチな箇所であり、そういうニッチな箇所を説明した本が欲しい気がしている。