物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

『エントロピーのめがね』

2018-05-23 13:30:56 | 日記

『エントロピーのめがね』という、戸田盛和先生の本を読み始めた。これは前から自分がもっていた本である。とはいっても、インターネットの「日本の古本屋」で以前に購入してあった。もっとも最初の章だけを読んだだけである。これは竹内淳さんの『高校数学でわかるボルツマンの原理』を読んだためである。

するすると読める本だが、いま別の本を読もうと思っているので、読み進めないかもしれない。エントロピーとはなかなかわかりづらい概念であって、統計力学を学ぶ前にはまったく理解できなかった。

戸田先生もエントロピーの概念が物理で使われるときと、世間一般で使われるときとで、ちょっと概念がずれているというふうに書いておられる。だが、それを統一しようとかは思っておられない。

中沢新一さんが東京大学教養学部の先生として候補に挙がったことがあったが、そのときに彼の使っているエントロピーの概念がまちがっていると指摘した、学者がおられた。

これなども戸田先生のどういうコンテキストでエントロピーという概念を使うかということと関係をしていたのだろう。このときは中沢さんが先生として選ばれることがなかったので、ことは収まった。

ほんとうは『エントロピーのめがね』(岩波書店)を読み続けたいのに、どうも読む時間がとれないという気持ちのアンバランスがいま私の心にある。