物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

科学者は老後に何をするか

2021-10-13 12:21:57 | 物理学
昔、「自然」という雑誌が出ていたころ科学者は「老後に何をするか」ということが、その巻頭言か何かで触れられたことがある。

物理学者のWeiskopfによれば、

1.Do philosophy (哲学をする)
2.Do administration (科学の行政にかかわる)
3.Do nothing (何もしない)
の3つが挙げられたという話だった。

それを聞いた朝永さんが

 4.Do nonsense (ナンセンスなことをする)

をつけ加えられたとか。

朝永さん自身は実際には

5.Do scientific history (科学の歴史を研究する)

をされた。これは著書『スピンはめぐる』(みすず書房)とか『物理学とは何だろうか』上、下(岩波新書)に結実した。特に後者の下巻の熱力学のいろいろな概念の説明は興味深い。

これらの著書のうちで、前者『スピンはめぐる』は英訳まで出ている。後者の英訳は出ているのかどうか私は知らない。



 

老後に何をするか

2021-10-13 11:45:54 | 本と雑誌
老後に何をするか。

「老後に何をするか」に困っている人が多いという。

これは私の妻が知人・友人を見ての感想である。そういうお前は何をしているのかと言われそうである。

私の場合は数学を学んでいる。これは高尚なことを学ぼうとしているのではない。程度の低いことである。現在は無限級数の和の収束条件とか、一様収束とは何かとかいったことである。さらにいえば、無限級数の和の収束条件の発見法的な理解をしたいといったことである。

大学共通教育課程の数学のテクストにはこれらのことを書いてあるが、いままであまりよく理解していたとはいえない。それでその隙間を埋めたいと思っている。

そして、それについて私にも納得できたら、そのことを分かりやすく書いて残しておきたい。そこまでしないと仕事をやり終えたといえないだろうと思っている。

少なくとも私には老後ですることがないということはない。これは私が比較的健康でどこか体に痛いところがないという幸せな状態にあることが大いに役立っている。もしか体のどこかが痛かったりすると仕事にはならないだろう。幸せなことだ。