「線形代数」と「微積分学」の2つの科目が大学初年級で学ぶ数学のテーマとなって久しい。
私が大学に入学した60年ほど前はまだそのことが確立していなくて、私は「微積分学」と「代数学と幾何学」という科目を学んだ。
その後、この「代数学と幾何学」が線形代数に置き換わった。もっとも私の高校での同級生だった、K君などはすでに京都大学で佐武一郎の「行列と行列式」(裳華房)をテキストに学んでいたから、地方大学にも「線形代数」と「微積分学」という2大科目が数学の必須科目がなるには数年のタイムラグがあったのだろう。
それであまり線形代数は学ばなかったのだが、ようやくここにきて線形代数として何が大事かと気になりだした。
大学の在職中に「電気電子工学科ミニマム」という小冊子をまとめた。これは応用数学的な意味での数学ミニマムである。その中には線形代数についてはあるテーマを一つ取り上げただけで全く触れなかった。
それは私が上に述べたようないきさつで線形代数に弱かったためである。四元数の著書のほうも一段落がついたので、10年以上前に編纂した「電気電子工学科ミニマム」を修正して再編集をしたらどうかと考え出した。
それで昨晩はソーヤーの「数学のプレリュード」(みすず書房)を何年かぶりにとり出して、その行列や行列式のところを読み始めている。
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