妻が「ほったいもをいじるな」(掘った芋をいじるな(いじるなは「触るな」の方言))と朝食のときにつぶやいていたので、咎めたら、What time is it now ?を日本人がいうときの俗な言い方だという。
これには参った。何時ですかと聞くときに、イレ ケルウール(Il est quelle heure ?)とかケル―ル エティル(Quelle heure est-il ?)とかフランス語ではいう。
私がフランス語を学んだ60年以上前にはIl est quelle heure ?というような表現は学んだことがなかった。私は音からフランス語に入ったので、いまでもたぶんこのような簡単なフランス語でも正しくは文字で書けない。綴りをきちんと覚えていないのだ。
文字で書くフランス語ではフランスの小学生以前の段階である。それでも60年以上もフランス語を学んでいると言えば、よっぽど怠け者であろう。
フランス語ではたとえばeの上にアクサン・グラ―ヴがつくとかアクサン・テギュがつくかする語もたくさんあるが、このアクサンも綴りの中に入るので、本当はきちんと覚えておかなくてはならない。それがあいまいなのである。
フランス語の一つの特徴はリエゾンだとかエリジオンだとかアンシェヌマンだとかいう連音がある。ことばとしてはべつの言葉だが意味の密接なところを続けて発音するという現象がある。
だんだん、このリエゾンの類は少なくなって来ているそうだが、たぶんなくなることはなかろう。ケスクッセというと一語のようだが、Qu'est-ce que c'est ?(これは何ですか)と数語から成り立った文章である。
こっちの方が絶対に通じますよね。
英語の先生も発音悪かったので、「水」でさえも通じないのが情けないです。
そういういい方を集めて見るといいかもしれませんね。
これは覚え方や発音仕方の一つでもあるし、ある意味のユーモアでもありますから。
私にはあまりにもユーモアが足らないのですが。