【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

■重要なご連絡です。 近くブログ有料版を併設します

2009年10月12日 05時00分00秒 | その他


 秋の臨時国会(26日召集見通し)を前に、いくつか、個人的なご連絡をしておきたいと思います。

 補正予算の執行停止の積み増しに続き、15日には2010年度当初予算案の概算要求が締め切られ、各府省の政務三役は大変な忙しさ。神奈川県連、静岡県連は25日の参院補選必勝に向けて奮闘中。

 とはいえ、これからの2週間は、若干の休息期間です。

 この休息期間にいくつか私宮崎信行、ブログ・ジャーナリズムにおける新しい試みに踏み出しますので、ご連絡します。

 大前提の話です。私自身、政権交代のその先にあるもっと大きな目標である「日本における二大政党デモクラシーの完成」のために書き続けます。しかし、私としては政権交代後の取材方法や執筆について、(楽しく)試行錯誤している段階です。2年間ブログをやってきて学んだのは、ブログという媒体では、「試行錯誤するさま」を恥ずかし気もなくさらけ出す、ディスクロージャーすることが、読者からのご評価につながるということです。「歴史の証人」を自任する私が試行錯誤するさまが、政権交代のひとつの貴重な記録になると自負しております。

 そして、結論から申しますと、秋の臨時国会召集をめどに、「国会傍聴記by下町の太陽」の月会費制の有料版ブログを併設します。有料版のアドレス、詳細、登録方法、月会費などは追ってご連絡します。お願いしている業者は担当者、技術者とも突貫工事で準備を進めてくれています。

 こちらのgooブログ版も無料版として必ず残しますので、どうぞご安心のほどを(^o^)。これはなぜかというと、このgooブログ「国会傍聴記by下町の太陽」は複数の解析ツールを使って、連日「検索ワード数」、「ページごとの閲覧数」という貴重な情報を入手しています。具体的に言うと、私がアクセス数を稼ぎたければ、「選挙情勢の具体的な数字」と「福田衣里子」さんのことを書けば、一定のアクセス数が得られる。こういう知恵を入手しております。

 一方、新しい有料版にも、過去2年間のgooブログ版の過去エントリおよそ1800本の文章(テキスト)すべて及び画像の一部(私が撮影した写真、党本部・衆議院・参議院・政府・議員公式ウェブサイトの画像)をインポート(移植)します。

 今後、gooブログ無料版の過去エントリは、少しずつ非公開になっていきます。非公開になっているエントリを読みたい場合は有料版でお読み頂くことになります。また、新規エントリも有料版で先に公開し、無料版には時間差でアップすることになると思います。

 例えると、NHKの「日曜討論」「紅白歌合戦」は“サイマル放送”といって、テレビ向けに作成しながらも、同時に映像なしの音声がラジオでも放送されています。車に乗っている人はラジオで番組を楽しむことができます。「国会傍聴記by下町の太陽」も無料版も有料版も全く同じ(一部画像は除く)内容を“サイマル放送”しますが、有料版の方が早くエントリが更新され、また過去エントリも十分にご活用頂くことができるという次第です。

 ただし、これもまた試行錯誤が確実ですので、有料版も月ごとの登録者数が停滞すれば、無料版に出戻りするかもしれませんが、その節は、笑わないでください<(_ _)>

 この判断をするにあたって、政権交代後のいくつかの外的要因がありましたので、4つご説明します。

【①民主党内での当ブログの影響力が強くなりすぎてしまった】

 最近、民主党内とくに衆院議員・秘書内でこのブログの影響力が筆者の意図を超えて高くなってしまいました。私が書いたことがすぐに議員会館内で話題になり、そしてそれが新聞記事になっていく。このブログが単に情報の伝達だけでなく、民主党内政局を動かしてしまっているという実感があります。これは私にとって必ずしも本意ではなく、最近では、ブログでの議員の実名記載について、いささかのためらいを持ち、“自己規制”することすら出てきました。これは私にとっては不本意なことです。

 先週はこういうことがありました。私は国会閉会中は、あまり国会に出向かないのですが、それはいつものことなのですが、親友の国会議員が「『宮崎は、党内グループの件で俺の所に最近来なくなったのかなあ』と言っていたよ」と別の親友の国会議員からさりげなく電話をもらう出来事がありました。これは、ジャーナリストやブログ云々より、私の人生にとっても好都合ではございません。少し発言力を落としたいのです。

 今後有料版を併設することで読者数は減るでしょうが、安定したオピニオン・リーダーに発信したいと考えております。もちろん、獲得読者数が少なければ、無料ブログに軸足が戻ってくるでしょうが、これもまた試行錯誤のディスクロージャーとして温かく見守って頂きたいと思います。まあ、有料版は月ごとの契約になりますので、読者数が少なければ月末を持って終了するかもしれませんが、ご理解をお願いいただきますようお願い申し上げます。

【②政権交代後に既存メディアが民主党情報をどんどん発信してくれるようになった】

 私の本望です。が、当ブログは記者数などの物量ではるかに勝る既存メディアに対抗できなくなってきています。事前の予想通りですが、少し予想を超える状況にあります。全国紙に載る民主党記事はすべて目を通していますが、膨大なインプットの中で、いったい自分は何をアウトプットすべきか、書くべきか、迷いが生じています。

 その中で、既存メディアにない情報を雑報(ストレートニュース)として書くのもいいが、それよりも分析を交えた記事が求められてきているようです。この辺で私のジャーナリストとしての基本姿勢を転換する良い時期だと思います。まあ、具体的なところは、この辺はちょっとまだ考えがまとまってはいません。

【③外務省の記者会見の要件を満たせず、参加不可能になってしまった】

 外務省の大臣会見に参加し、質問しましたが、実はその後、外務省報道課から私のフリージャーナリストとしての実績に関する資料が「記者会見に関する基本方針」の要件を満たしていないとの連絡がありました。これについては、大臣室と報道課の間で、審議案件になっていたようですが、外務省報道課から正式に「記者会見に参加できない」との連絡がありました。

 まず、私はこのことを荒立てる気持ちが皆無であることをご理解ください。外務省報道課からは「要件の緩和について、宮崎さんのご意見があればちょうだいしたい」というていねいな対応がありました。「方針」に沿って、私が大臣会見に出たければ、既存メディアに2本の原稿を書く、日本人でも入会できる「特派員協会員」になるといった策があります。

 しかし、私の考え方としては、他者(社)が経営する媒体に原稿を寄せることがしがらみとなり、私の「表現の自由」が縛られることを危惧します。それほどまでに私は「自由」にこだわります。「特派員協会」は社交クラブの側面があるので、会費が高額です。それに、私は体一つでやっていますから、大臣会見の集中する火・金曜日は国会も朝9時から審議がありますのでフォローしきれません。大臣会見は各府省の全文起こしに任せて、国会で、大臣の所信表明や答弁をしっかり追いかけていきます。

 ブログ・ジャーナリズムの「速報性」への期待は、これも解析結果を見ると、落ちてきているようです。速報は既存メディアに任せ、解析結果・コメント・メールで私にご期待頂いている分析型の記事を増やしていきたいと思います。

 そして、有料ブログがある程度軌道に乗ったら、「一定の読者数がある有料ブログのブログ主」を記者会見出席の一つの要件に入れてもらうよう、外務省報道課に申し入れることを、現段階では漠然としたアイディアですが、考えております。

【④「選択2009年9月号」にあまりにもいい加減な引用をされた】

 既存マスコミに対して、当ブログは、どんどん参考にしてください、というスタンスで来ました。しかし、「選択2009年9月号」という雑誌で、「小沢秘書軍団」に関して、明らかに私のブログをそのまま書き写した記事が載っています。そのこと自体はいいのですが、まったく追加取材、独自取材の形跡がなく、事実関係がほとんど誤っています。この辺から、「無料版」における過去エントリの閲覧について、若干の制約をかけていく必要性を感じました。

 「選択」は会員制雑誌のなので原本は読んでいないのですが、ネット上の引用を信用すると、次のような記事が載っているそうです。

<1993年、小沢らが自民党を飛び出して新生党を結成したとき、早大の政治好きな学生たちのサークル「鵬志会」のメンバーが、勝手連的に「新生党学生部」をつくり政治の世界にのめりこんだ。こうした学生のなかから、小沢の眼鏡にかなった者が、深沢の私邸で書生をつとめるようになっていく。これが軍団の起源である>

 これは明らかに私のブログを参考にして書いた記述だと思われます。既存メディアへの引用歓迎とはいえ、全く追加取材なくでたらめを書いていい、とは申し上げておりません。

 1993年秋の「新生党学生塾」結成メンバーは鵬志会以外の大学生が過半数を占めました。たしかに鵬志会が“最大派閥”でしたが、新生党の短い歴史の中で代表幹事を務めた3人のうち、鵬志会からは、石川知裕・衆院議員を第2代代表幹事として出しただけで、発足時も解散時も代表幹事は他大生です。おのおのの鵬志会員も「学生塾」には一人の学生として参加していました。私も鵬志会幹事長と同時に新生党学生塾幹事を務めましたが、両組織の調整に苦労しながら、両組織とも円滑かつそれぞれが多くの会員数を獲得することができました。苦労した人間としては、もう少していねいな記事を「選択」にはお願いしたいところです。

 また、石川知裕君が小沢代議士の書生になったときには、両組織の運営の一線から退いた3年生後半で、小沢事務所に欠員が出たため、樋高さんとMさんが相談して、石川君をイタリア・レストランに呼び出し、書生になるよう説得したのがきっかです。書生に決まった後から、小沢さんに紹介されており、小沢さんが「鵬志会」「新生党学生塾」からスカウトしたわけではありません。

 さらに言えば、新生党議員の中では、小沢さんは異質な存在であり、羽田孜さん、渡部恒三さん、石井一さん、故・奥田敬和先生、北澤俊美さん、前田武志さん、畑英次郎さんそして岡田克也さんらは、みな小沢さんと袂を分かちました。ですから、新生党=小沢とのパラダイムで執筆しているこの記者は取材しないばかりか、「現代史」の教科書に載っている事柄に関する底深い知識のない三文ジャーナリストです。

 というわけで、いつまでも過去エントリを裸のままさらしておくのもいかがなものかと思う次第なのです。

【有料版月会費は1000円以内にする予定です】

 有料版ブログの月会費は1000円を超えない程度でプラットフォーム業者と相談したいと思います。また、業者のシステム上、決済はクレジット払いのみとなります。法人としてのご登録は難しいかと思いますが、個人として読者になっていただくことで、しがらみのないブログ・ジャーナリズムが可能になると考えます。

 手続きなどの見やすく簡単なご案内文はこれから作成します。登録月は課金されませんので、課金は12月以降になると思います。この不況下に心苦しいお願いですが、この時機にスタートして、秋の臨時会→予算・税制編成→通常国会(150日間)→夏の参院選と進んでいきたいのです。

【読者とブログ・ジャーナリストの新しい関係をめざして】

 今回の私の試みに関しては、現在奴隷のように働く既存メディアの社員記者も注目してくれるでしょう。「ジャーナリストと読者の全く新しい関係」というビジネスモデルを構築できれば幸いです。それまでは、既存メディアの社員記者の先輩、同期、後輩のみなさん、だれにも負けない「専門」を作ってください。読まれるブログとは、「専門への特化」です。これもまた「解析」の結果で明らかになっていますo(^-^)o

 きょう、ご案内した内容は暫定版ということで、ご了承くださいm(_ _)m