【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

福田衣里子さん、「小沢流選挙」を暗に批判 

2010年02月23日 19時58分17秒 | 第22回参院選(2010年7月11日)反省の夏


 長崎2区選出の福田衣里子さんは、長崎県知事選惨敗後、初めてブログを更新し、謝罪のうえ、「終わってみて、冷静に振り返り考えることもありました」と吐露しました。

 その結果、政権交代が起こった「新しい政治のあり方」「命をつなぐ政治」に立ち返りたい、との思いを強調しました。

 これは、利益の誘導と組織のしめつけを重視した小沢一郎幹事長や地元選出の一新会系参院議員を暗に批判したものと思われます。

Piquer ~Ennrico’s  room:こんばんは - livedoor Blog(ブログ)

(上記ブログから抜粋引用はじめ)

(前略)

このたびの長崎県知事選挙では、ご支援いただいた皆様には、大変申し訳ない結果となってしまいました。

(中略)

今回、初めての応援で、終わってみて、冷静に振り返り考えることもありました。

なぜ、政権交代が起こったのか。そのことを今一度、政権を任された私たちは、考えなければいけないと思います。

新しい政治のあり方を求めたものであったと思います。

そのためにも、私は私の思う「命をつなぐ政治」の実現のため、頑張っていこうと気持ちを新たにしました。

(引用おわり)


 やはりこの人はセンスがいいなと感じました。

 長崎県知事選では、長崎1区の高木義明さんらが選挙区とする長崎市と、福田さんの選挙区である長与町の2自治体だけ“民主党票”が“自民党票”をおさえて、トップになりました。

 高木さんは連続当選7回生の面目を、福田さんは「政権交代の象徴・エリー」の異名を保ちました。

 高木さんは、衆院議運委の筆頭理事をさしかえてまで地元に張り付きました。その是非は別として、応援議員が電話作戦を手伝ったところ、「三菱重工長崎造船所」などの名前を出して、「組合から聞いていますよ~」と応じてくれる人が多かったそうで、高木さんの働く仲間には候補者名がよく浸透していたようでした。

 小沢流選挙とは、「総決起集会に1万人集めたのに、投票所の記載台で違う名前を書かれて落選する選挙」です。

 右肩下がり経済の日本。そもそも「利益」が少ないし、ボスの睨みも利きません。投票所で別の名前を書いてしまうので、現在では「しめつけ」は効果がありません。町村など小規模の自治体では、期日前投票所・当日投票所ともに狭くて投票立会人が知り合いということもあり、多少効果はありますが、県単位の知事選や参院選では「しめつけ」は不可能です。このことは12年前ぐらいにも、連合内の会議で侃々諤々やっていました。

 第21回参院選の勝利には、大型連休(ゴールデンウィーク)前後の小沢幹事長辞任が必須で、予算の審議をみながら、倒閣ならぬ「倒幹運動」が勢いを増していくと思われます。


子ども手当法案が審議入り 衆院本会議

2010年02月23日 14時40分37秒 | 第174常会(2010年1~6月)空転政治主導

[画像]子ども手当法案の趣旨説明をする長妻昭厚労相、衆院本会議

【衆院本会議 2010年2月23日】

 長妻昭厚労相が、「平成22年度における子ども手当法案」(閣法)の趣旨説明をし、審議がスタートしました。

 マニフェストの目玉政策を具体化する時限立法で、中学生以下の子ども一人あたり月額1万3000円を支払う内容です。

 恒久法案は、秋の臨時国会か来春の通常国会に先送りされたことから、2011年度(平成23年度)以降の支給額「2万6000円」に関しては再度議論される可能性が出てきています。

 子ども手当法案は、この後、衆院厚生労働委員会に付託され審議、可決。参院に送付され、参院厚労委で審議、可決し、年度内に成立する見通しです。

 ◇

 子ども手当法案には、受給者、基本的には両親ということになるでしょうが、受給者の責務が書き込まれています。

第2条 子ども手当の支給を受けた者は、前条の支給の趣旨にかんがみ、これをその趣旨に従って用いなければならない

 趣旨というのは、第1条、

この法律は、次代の社会を担う子どもの健やかな育ちを支援するために

 とあります。

 子どもは社会の共有財産です。
 「次代の社会を担う子ども」のための手当ですから、「何に使おうが勝手だろ!」との理屈は通用しません。パパ・ママのみなさん、どうぞよろしく。

 そしてまた、パパ・ママだけでなく、社会のみんなが、子どもが、社会のルールに背いたり、転んでつまずいたりしたときには、もっと関与できる社会をつくる、あるいは昔の社会の良さを取り戻すというべきかもしれませんが、社会のメンバー全員で子育てする社会をつくっていきたいと、私は考えています。