【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

◎岡田克也さん立ちあがる「党改革は避けられない」「具体的な改革案を折々発言する」と宣言

2013年10月09日 17時02分59秒 | 岡田克也、旅の途中

[画像]伊勢神宮の20年ごとの式年遷宮関連の行事に参加した岡田克也さん(60歳)ら、同氏フェイスブックページから。

 岡田克也さんは、秋の臨時国会召集を翌週にひかえた2013年10月9日(水)の午後0時半ごろ、ブログ・メルマガなど各種個人媒体で「次期総選挙にむけて、党改革案を、折々に発信していく」と発信しました。

 岡田さんは昨年末「私が出て行ってもまとまらない状況になった」と語って以降、次期総選挙に向けた民主党改革に関する発言はしていませんでした。

 岡田さんは「衆議院選挙、参議院選挙それぞれの総括の中で、党をいかに国民の皆さんの期待に応えられるものに変えていくか、党改革をどうするかということが、大きなテーマになっています。私は、次の総選挙で国民の皆さんが民主党にもう一度期待していただくために、党改革は避けられない、最も重要な問題だと考えています」としました。

 第47回衆院選の目標については「もう一度期待していただく」として、政権再交代をめざすとまでは言いませんでした。

 発信の最後は、「具体的なことは、これから折々申し上げていきたいと思います」と宣言してしめくくりました。

 頼もしい限り。

 岡田さんは、党では、「民主党改革創生本部の本部長代行」と「民主党選挙制度・国会制度改革本部の本部長」をしています。この2つの本部は、ともに、岡田さんの下に大畠幹事長が入る構成となっており、海江田万里代表が必死に岡田さんを「取り込もう」としているものと思われます。

 海江田代表は、「選挙制度改革総合調査会長」と「衆議院予算委員会民主党筆頭理事」を岡田さんに要請しましたが、断られたもようです。岡田さんはけっこう関心が変わりやすい人で、下野後初めて衆院内閣委員となり、「行革」「マイナンバー」などやり残しを担当しましたが、法案成立もあり、秋の臨時国会では卒業します。

 一方、2009年の外相就任後、しばらく離れていた「地球温暖化対策」に関しての関心が戻ってきたようです。また、2001年の衆テロ対策特別委員会筆頭理事就任から関心がある「集団的自衛権」についても発言を再開しましたがこれに関してはやや「独自の主張」との指摘もあります。

 とはいえ、岡田さんの23年間といえば、言うまでもなく、政治改革です。

 このうち、すべての根幹である衆院選挙制度に関しては、実務者として、小選挙区比例代表並立制の堅持のために、臨時国会中の法制化を要求。

 そして、党改革でも、代表選の規約に関して来年1月の定期大会での改正をめざして、海江田本部長の下の岡田本部長代行として、変えていく意向と考えられます。具体的には代表(ネクスト総理)の任期と衆議院の任期をあわせたい、との思想をずっと持っています。

 さらに、公明党に対して、「今の制度ができたときの小選挙区3、比例代表2の原点に戻りたい」とのメッセージを送ったことから、野党再編ではなく、公明党と民主党による「新進党再結集」の方向性に向けて動いていくものと考えられます。

 国会外では、岡田さんが第1次野党期につくった「調査委託費」の復活を要望する声がありますが、岡田さんの考えはまだわかりません。参議院の「立法事務費」に関しては、比較的仲が良い郡司彰さんが会長になったので、少しずつ意見交換をしていくものと考えられます。

 参議院選挙制度に関しては、第24回参院選(2016年7月)で施行できるように、羽田雄一郎・参院幹事長を信頼しきって、意見交換は密にしながらも、すべてを雄一郎さんにゆだねる考えと思われます。

 私としては、次期代表に玉木雄一郎さんをすえてしまって一気に政権交代、総理交代してしまうダイナミズムを追及したいところですが、なかなか、そこまで民主党の組織力はまだないし、幅広い意味での国民のみなさまの政権交代ある二大政党政治へのご理解という点では、もう少していねいに時間をかける必要があるのかな、とも模索中です。

 実りの秋の臨時国会がスタートします。黄金の3年間は、政権交代ある二大政党政治にとっても黄金の3年間となります。

 しっかりと発言していきましょう。


◎現行憲法下初「年2度目の臨時代理」 第185臨時国会召集詔書は麻生副総理が副署 

2013年10月09日 16時41分08秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

(このエントリーの初投稿日時は2013年10月9日(水)の午後5時で、バックデート)

 天皇陛下はきのう平成25年2013年10月8日(火)、「日本国憲法第7条と国会法第1条にもとづき、第185臨時国会を平成25年10月15日(火)午前10時に東京に召集する」との詔書を発布なさいました。

 同日付インターネット官報の特別号外として、全国民に公布されました。陛下といえども、憲法7条(内閣の助言と承認による国事行為)と国会法1条(集会の期日を定めたうえで召集詔書を発布しなければならない)に縛られる立憲主義による法治国家であることがまた証明されました。

 この召集詔書の副署は、インドネシアでのAPECおよびTPP会合で出張中の安倍晋三総理ではなく、麻生太郎・内閣総理大臣臨時代理(副総理、財務相、金融担当相)が書きました。

 これは、ことしの第183通常国会(2013年1月)の召集詔書から、2会期ぶり、ことし2回目となりました。

 日本国憲法7条による召集詔書が、総理大臣以外の副署で、年2回以上公布されたことは、内閣総務官室によると、現行憲法下(史上)初めて。

 別段、安倍さんを批判するわけではなく、グローバル化する時代の総理大臣外交の活発化を示しているともいえ、震災後日本の2013年の一つの歴史的外形的事実が生まれました。

 ただ、臨時国会の召集詔書は7日前とされており、実際に7日前ですが、これは慣例であり、国会法上の定めはありません。なので、たとえば、もっと前に、総理が日本にいる間に閣議決定するということも、今後は検討してもいいのではないでしょうか。

 いずれにしろ、新しい日本が少しずつ始まりつつあります。

 


アベノミクスは「ヤクザ」ミクスだ 安倍自民党産業競争力会議委員のみずほ銀行会長が引責辞任へ

2013年10月09日 04時41分16秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

暴力団融資、みずほ銀頭取も把握 これまでの説明と一変(朝日新聞) - goo ニュース

 やはり国民をだましていたのですね。

 安倍自民党内閣のアベノミクス「3本の矢」として、「解雇特区」「限定正社員」などを審議している「産業競争力会議(設置の法的根拠なし)」委員が、やくざ(暴力団)への融資でお金儲けをしていたことが分かりました。これは、9人いる民間委員で、竹中平蔵さんらと席を並べてていた佐藤康博委員。9人の中で、唯一の銀行など金融会社経営者で、2013年10月8日(火)、みずほ銀行頭取の肩書で、日本銀行本店で記者会見し、「結果がどうあれ、グループ全体として反社会的勢力に対する問題意識が希薄だったと言わざるを得ない」と語り、やくざへの融資でお金を儲けていたことを認めました。

 佐藤頭取は、みずほ銀行に合併した3つの銀行のうち、日本興業銀行入社組。合併時の日本興業銀行の西村正雄頭取は、安倍首相のおじ。この西村頭取の番記者だった元日経新聞経済部記者の近藤洋介・民主党衆議院議員が、秋の臨時国会から衆・内閣委員会筆頭理事に回ることが内定していたのは、この件が関係しているとの観測が浮上していました。

 これを裏付けるように、佐藤氏は、2013年6月12日(水)に首相官邸で安倍首相出席で開かれた第12回産業競争力会議(PDF)のなかで、「今は参議院選挙後に高い注目が集まっている。参議院選挙後に安倍総理が何をおっしゃるのか、(略)ここに非常に大きな注目が集まっており、この一点で市場は動くと申し上げても間違いはない」と「ほめごろし」に徹していました。

 やくざは、日本にしかない犯罪組織。マフィアなどは、存在自体が秘密ですが、日本のやくざは存在自体を顕在化させることで、みかせぎ料などをとるきわめて異例な犯罪組織であり、日本社会の情報が閉鎖的だから成り立つビジネスと考えられます。

 みずほ銀行合併をめぐっては、第一勧業銀行の宮崎邦次会長が「(東京地検特捜部に)逮捕された方々の今後の処遇、家族の面倒等よろしくお願い申し上げます。スッキリした形で出発すれば素晴らしい銀行になると期待し確信しております」との遺書を残して、1997年6月29日に首つり自殺をしましたが、情報を抱え込んだまま自殺したことは閉鎖的体質を先送りしただけに過ぎず、宮崎会長の自殺は、17回忌にして、たんなる無駄な犬死だったことが証明されました。

 海江田万里経産大臣をはじめ「3・11原発爆発クラブ」の民主党(現・元)議員も情報隠蔽で犬死にしないよう百千万億倍もご用心あるべし。

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