【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

安倍首相、第185臨時国会所信表明演説全文 「成長戦略の実行が問われる国会だ」 

2013年10月15日 16時20分02秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

[画像]参議院本会議で所信表明演説する安倍首相、2013年10月15日(火)、参議院インターネット審議中継から。

 第185臨時国会召集日の2013年10月15日(火)、安倍首相が所信表明演説をしました。衆参ねじれ解消により、衆参両院でのヤジの大きさはあまり変わりありませんでしたが、引き続き、参議院の方が多かったようです。

 内容に関しては、経済対策パッケージを中心に、よくまとまっており、ていねい、コンパクト、よくできた内容に感じました。

 民主党は、しっかり安倍首相のやり方、とくに経済政策を研究するところから始めてほしいと考えます。

 首相官邸ホームページに演説全文が載りましたので、転載します。

 ◇

一 はじめに

 まず冒頭、過去に経験したことのない豪雨や、台風、竜巻により、亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、被害に遭われた方々に対してお見舞いを申し上げます。高齢化や過疎に直面する被災地域も多く、そうした実態も踏まえながら、早期の復旧に向け全力で取り組んでまいります。

 

 この道しかない。

 「三本の矢」は、世の中の空気を一変させました。今年に入って、2四半期連続で、年率三%以上。主要先進国では最も高い成長となりました。昨年末〇・八三倍だった有効求人倍率は、八か月で〇・九五倍まで来ました。

 景気回復の実感は、いまだ全国津々浦々まで届いてはいません。日本の隅々にまでこびりついた「デフレ」からの脱却は、いまだ道半ばです。
  この道を、迷わずに、進むしかありません。

 今や、世界が、日本の復活に注目しています。ロック・アーンでも、サンクトペテルブルクでも、ニューヨークでも、そしてバリでも、そのことを強く実感しました。

 日本は、「もう一度、力強く成長できる」。そして、「世界の中心で、再び活躍することができる」。そうした未来への「希望」が、確実に芽生えています。

 皆さん、共に、この道を、進んで行こうではありませんか。

二 復興の加速化

 強い経済を取り戻すことは、被災地にも大きな希望の光をもたらします。東日本大震災からの一日も早い復興に向けて、取組を更に加速してまいります。併せて、将来の大規模な災害に備え、強靭(きょうじん)な国づくりを進めてまいります。

 被災地では、今も二十九万人の方々が、避難生活を送っています。高台移転は、ほぼすべての計画が決定し、用地取得や造成工事の段階に移りました。今後、市町村毎(ごと)の「住まいの復興工程表」を着実に実行してまいります。

 福島の皆さんにも、一日も早く故郷(ふるさと)に戻っていただけるよう、除染やインフラ復旧を加速してまいります。

 私は、毎日官邸で、福島産のお米を食べています。折り紙つきのおいしさです。安全でおいしい福島の農水産物を、風評に惑わされることなく、消費者の皆さんに、実際に味わってほしいと願います。

 汚染水の問題でも、漁業者の方々が、「事実」と異なる「風評」に悩んでいる現実があります。しかし、食品や水への影響は、基準値を大幅に下回っている。これが、「事実」です。

 抜本解決に向けたプログラムも策定し、すでに着手しています。今後とも、東京電力福島第一原発の廃炉・汚染水対策を、全力でやり抜いてまいります。東京電力任せにすることなく、国が前面に立って、責任を果たしてまいります。

 福島出身の若いお母さんから、一通の手紙を頂きました。震災の年に生まれたお子さんへの愛情と、故郷(ふるさと)の福島に戻るかどうか苦悩する心の内を綴(つづ)った手紙は、こう結ばれていました。

 「・・・私達夫婦は今福島に帰ろうと考えています。あの土地に家族三人で住もうとしています。私達のように若い世代が暮らさないと、福島に未来はないと考えたからです。」

 福島の若い世代は、しっかりと福島の未来を見据えています。

 被災地の復興なくして、日本の再生なし。その未来への責任を、私は、総理大臣として果たしてまいります。

三 成長戦略の実行

(新しい成長の幕開け)
  チャレンジして「失敗」しても、それは「前進への足跡」であり、「大いに奨励」すべきもの。しかし、「失敗を恐れて何もしない」のは「最低」だ。
 本田宗一郎さんは、こう述べて社員たちに奮起を促したと言います。先人たちのこうしたチャレンジ精神が、日本を高度成長へと導きました。

 しかし、日本人は、いつしか自信を失ってしまった。長引くデフレの中で、萎縮してしまいました。

 この呪縛から日本を解き放ち、再び、起業・創業の精神に満ち溢(あふ)れた国を取り戻すこと。若者が活躍し、女性が輝く社会を創り上げること。これこそが、私の成長戦略です。いよいよ、日本の「新しい成長」の幕開けです。

(産業競争力の強化と経済の好循環)
 果敢にチャレンジする企業を、安倍内閣は応援します。日本の持つ「可能性」を最大限引き出すことこそが、競争力を強化する道であると考えます。

 新たに「企業実証特例制度」を創設します。あらゆる分野において、フロンティアに挑む企業には、新たな規制緩和により、チャンスを広げます。

 事業再編を進め新陳代謝を促し、新たなベンチャーの起業を応援します。研究開発を促進し、設備投資を後押しして生産性を向上します。

 そのために、今後三年間を「集中投資促進期間」と位置付け、税制・予算・金融・規制制度改革といったあらゆる施策を総動員してまいります。

 その目指すところは、若者・女性を始め、頑張る人たちの雇用を拡大し、収入を増やすことにほかなりません。その実感を、必ずや、全国津々浦々にまで届けてまいります。

 そのことが、さらに消費を拡大し、新たな投資を生み出す。「経済の好循環」を実現するため、政・労・使の連携を深めてまいります。

(成長分野でチャンスを創る)
 将来の成長が約束される分野で、意欲のある人にどんどんチャンスを創ります。


  電力システム改革を断行します。ベンチャー意欲の高い皆さんに、自由なエネルギー市場に参入してほしいと願います。コスト高、供給不安といった電力システムを取り巻く課題を同時に解決できる、ダイナミックな市場を創ってまいります。

 難病から回復して再び総理大臣となった私にとって、難病対策はライフワークとも呼ぶべき仕事です。患者に希望をもたらす再生医療について、その実用化を更に加速してまいります。民間の力を十二分に活用できるよう、再生医療に関する制度を見直します。

 外国訪問では、私は、安全でおいしい日本の農水産物を紹介しています。どこに行っても、本当に驚くほどの人気です。かつて農業が産業として、これほど注目されたことがあったでしょうか。

 意欲のある民間企業には、この分野にどんどん投資してもらい、日本の農産物の可能性を世界で開花させてほしいと願います。しかし、狭い農地がバラバラに散在する現状では、意欲ある農業者ですら、コストを削減し、生産性を向上することはできません。都道府県毎(ごと)に、農地をまとめて貸し出す、いわば「農地集積バンク」を創設してまいります。


  併せて、成長する世界の食市場への農水産物の輸出を戦略的に倍増し、一(ひと)手間(てま)かけて付加価値を増す六次産業化を進めます。これらによって、今後十年間で、農業・農村全体の所得倍増を目指してまいります。

(オープンな世界で競争する)
 競争の舞台は、オープンな世界。日本は、「世界で一番企業が活躍しやすい国」を目指します。

 七年後には、東京を始め日本中の都市に、世界の注目が集まります。特異な規制や制度を徹底的に取り除き、世界最先端のビジネス都市を生み出すため、国家戦略特区制度を創設します。

 TPP交渉では、日本は、今や中核的な役割を担っています。年内妥結に向けて、攻めるべきは攻め、守るべきは守り、アジア・太平洋の新たな経済秩序づくりに貢献してまいります。

 公務員には、広く世界に目を向け、国家国民のため能動的に行動することが求められています。内閣人事局の設置を始め、国家公務員制度改革を推進してまいります。


(成長戦略実行国会)
 やるべきことは明確です。これまでも同じような「成長戦略」は、たくさんありました。違いは、「実行」が伴うか、どうか。もはや作文には意味はありません。

 「実行なくして成長なし」。この国会は、成長戦略の「実行」が問われる国会です。皆さん、しっかりと結果を出して、日本が力強く成長する姿を、世界に発信していこうではありませんか。

四 強い経済を基盤とした社会保障改革と財政再建

 経済政策パッケージを果断に実行し、日本経済を持続的に成長させる。その上で、私は、来年四月からの消費税率三%引上げを予定通り実行することを決断しました。

 これから実行に移す経済政策パッケージは、かつてのような、目先の景気を押し上げるための一過性のものではありません。賃金上昇と雇用拡大などを実現するための、未来への投資です。

 世界に誇る我が国の社会保障制度を、次世代に安定的に引き渡していく。そのためには、財源確保のための消費税率引上げと同時に、保険料収入や税収の基盤である「強い経済」を取り戻さねばなりません。こうした取組の下、中長期の財政健全化目標の実現を目指します。

 併せて、大胆に改革を進め、持続可能な制度を構築しなければなりません。少子化対策を充実し、全世代型の社会保障へと転換してまいります。医療、介護保険、公的年金について、受益と負担の均衡がとれた制度へと、具体的な改革を進めてまいります。高齢者の皆さんが安心して暮らせる社会を構築します。

 「心(しん) 志(し)あれば 必ず便宜(べんぎ)あり」

 意志さえあれば、必ずや道は拓(ひら)ける。中村正直は、明治四年の著書「西国(さいごく)立志編(りっしへん)」の中で、英国人スマイルズの言葉をこのように訳しました。

 欧米列強が迫る焦燥(しょうそう)感の中で、あらゆる課題に同時並行で取り組まなければならなかった明治日本。現代の私たちも、経済再生と財政再建、そして社会保障改革、これらを同時に達成しなければなりません。

 明治人たちの「意志の力」に学び、前に進んで行くしかない。明治の日本人にできて、今の私たちにできないはずはありません。要は、その「意志」があるか、ないか。

 「強い日本」。それを創るのは、ほかの誰でもありません。私たち自身です。

 皆さん、共に、進んで行こうではありませんか。

五 現実を直視した外交・安全保障政策の立て直し

 相互依存を深める世界において、世界の平和と安定に積極的な責任を果たすことなくして、もはや我が国の平和を守ることはできません。

 これは、私たち自身の問題です。

 戦後六十八年にわたる平和国家としての歩みに、私たちは胸を張るべきです。しかし、その平和を将来も守り抜いていくために、私たちは、今、行動を起こさねばなりません。
  単に国際協調という「言葉」を唱えるだけでなく、国際協調主義に基づき、積極的に世界の平和と安定に貢献する国にならねばなりません。「積極的平和主義」こそが、我が国が背負うべき二十一世紀の看板であると信じます。

 石垣島で漁船を守る海上保安官。宮古島で南西の空をにらみ、ジブチで灼熱(しゃくねつ)のもと海賊対処行動に当たる自衛官。極限の環境でも高い士気を保つ姿を目の当たりにしました。彼らは、私の誇りです。御家族にも感謝の気持ちで一杯です。

 彼らは、現場で、今この瞬間も、「現実」と向き合っています。私たちも、安全保障環境がますます厳しさを増す「現実」から、決して目を背けてはならない。

 私は、「現実」を直視した、外交・安全保障政策の立て直しを進めてまいります。

 国家安全保障会議を創設し、官邸における外交・安全保障政策の司令塔機能を強化します。これと併せ、我が国の国益を長期的視点から見定めた上で、我が国の安全を確保していくため、「国家安全保障戦略」を策定してまいります。
  さらに、日米同盟を基軸とし、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった価値観を共有する国々と連携を強めてまいります。

 在日米軍再編については、抑止力を維持しつつ、沖縄を始めとする地元の負担軽減を図るため、現行の日米合意に従って着実に進めます。

 拉致問題については、私の内閣で、全面解決に向けて、全力を尽くしてまいります。

 総理就任から十か月間、私は、地球儀を俯瞰(ふかん)する視点で、二十三か国を訪問し、延べ百十回以上の首脳会談を行いました。これからも、世界の平和と繁栄に貢献し、より良い世界を創るため一層の役割を果たしながら、積極果敢に国益を追求し、日本の魅力を売り込んでまいります。

六 おわりに

 「TOKYO」。

 ロゲ会長のアナウンスで、ブエノスアイレスの会場は歓喜に包まれました。「みんなが頑張れば、夢は叶う」。そのことが証明された瞬間でありました。

 歓喜の輪の中に、成田真由美さんがいました。パラリンピック水泳で、これまで十五個もの金メダルを獲得した、日本が世界に誇るアスリートです。

 その成田選手が、かつて、私に、こう語ってくれました。

 「私は、失ったものを数えるのではなく、得たものを数えていきます。」

 「意志の力」に裏打ちされているからこそ、前を向いて生きていこうとする姿勢に、私は、強く心を打たれました。

 十三歳から車いすでの生活となり、その後も交通事故など数々の困難を、成田選手は、強い「意志の力」で乗り越えて、素晴らしい記録を生み出してきました。

 今の日本が直面している数々の課題。復興の加速化、長引くデフレからの脱却、経済の再生、財政の再建、社会保障制度の改革、教育の再生、災害に強く安全・安心な社会の構築、地域の活性化、そして、外交・安全保障政策の立て直し。これらも、「意志の力」さえあれば、必ず、乗り越えることができる。私は、そう確信しています。

 先般の参議院選挙で、自由民主党及び公明党の連立与党を支持してくださった国民の皆さんに、心より感謝します。この選挙により国会のねじれが解消されたことは、「困難を乗り越えていけ」と、背中を力強く押していただいたものと認識しています。

 この選挙結果に、政策を前に進めることで、応えてまいります。いや、応えていかねばなりません。

 定数削減を含む選挙制度改革について、現在のこう着状況を打破し、結論を得ようではありませんか。

 憲法改正について、国民投票の手続を整え、国民的な議論を更に深めながら、前に進んで行こうではありませんか。

 皆さん、「決める政治」によって、国民の負託にしっかりと応えていこうではありませんか。

 国民の皆様並びに議員各位の御理解と御協力をお願い申し上げる次第です。

 御清聴ありがとうございました。


第185回臨時国会は2013年10月15日(火)に召集し12月6日(金)までの53日間の当初会期

2013年10月15日 12時04分15秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

 第185臨時会は、平成25年(2013年)10月15日(火)午前10時召集されました。

 正午からの衆議院本会議で伊吹文明議長が会期を「12月6日(金)までの53日間としたい」と提案し、全会一致で議決しました。

 この間、11月4日月曜日が祝日なので39営業日しかありません。

 産業競争力活性化法案、NSC設置および特定秘密保護法案、生活保護法改正法案が審議されます。東電福島第一原発汚染水、TPP交渉に関しても議論が行われる見通しですが、会期が小幅延長される可能性があります。

[お知らせ1 はじめ]

 会員制ブログ(有料)で今後の政治日程とポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。どうぞお気軽にご登録ください。ご購読の方法については、システムを提供している「レジまぐ」へ。

[おわり]

[お知らせ2 はじめ]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けています。交通費、資料代に充当したく存じます。日本唯一の国会傍聴ブログにご協力ください。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 よろしくお願いします。

[おわり]

[お知らせ3 はじめ]

 このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。

衆議院インターネット審議中継

参議院インターネット審議中継

国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)

民主党ニュース(民主党ホームページ)



衆議院議案(衆議院ホームページ) 

今国会情報(参議院ホームページ)

各省庁の国会提出法案(閣法、各府省庁リンク)

最近の法律・条約(内閣法制局ホームページ)

予算書・決算書データベース(財務省ホームページ)

goo 政治ニュース

インターネット版官報

[おわり]

tags http://p-search.kantei.go.jp/ja_all/search.x?q=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C&ie=UTF-8&page=1&submit.x=0&submit.y=0&submit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2

http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/201206/22kaiken.html

http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65

http://tvtopic.goo.ne.jp/search/search.php?MT=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C

https://twitter.com/kokkai_live

https://ndlopac.ndl.go.jp/F/JH1DSNB27MQT66BLA4B8EC8I4ID7C6EVGLYD5IQBKQL11F3BXP-34774?func=find-c&=&=&=&=&=&ccl_term=001%20%3D%206332559&adjacent=N&x=0&y=0&con_lng=jpn&pds_handle=
 


第185回臨時国会は2013年10月15日(火)に召集し12月6日(金)までの53日間の当初会期

2013年10月15日 12時04分15秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

 第185臨時会は、平成25年(2013年)10月15日(火)午前10時召集されました。

 正午からの衆議院本会議で伊吹文明議長が会期を「12月6日(金)までの53日間としたい」と提案し、全会一致で議決しました。

 この間、11月4日月曜日が祝日なので39営業日しかありません。

 産業競争力活性化法案、NSC設置および特定秘密保護法案、生活保護法改正法案が審議されます。東電福島第一原発汚染水、TPP交渉に関しても議論が行われる見通しですが、会期が小幅延長される可能性があります。

 


◎前田武志・政治倫理選挙特別委員長など良識派が委員長をほぼ独占 郡司彰会長の新民主党・新緑風会

2013年10月15日 11時25分44秒 | 第185臨時国会(2013年10~12月)秘密保護法

[画像]参・政治倫理および選挙制度に関する特別委員長就任のあいさつを述べる前田武志先生、2013年10月15日、参議院インターネット審議中継からキャプチャ。

 郡司彰新会長のもと、参議院民主党が筋肉質になりました。

 参議院(山崎正昭議長)は2013年10月15日(火)、第185回臨時国会最初の本会議を開きました。第23期参議院で、民主党に割り振った常任委員長ポスト5つの改選を行い、

 第1種常任委員会では、

 内閣委員長水岡俊一さん(兵庫県)、

 経済産業委員長大久保勉・野田内閣財務副大臣(福岡県)、

 国土交通委員長藤本祐司・前内閣府副大臣・元国土交通政務官(静岡県)を選びました。

 第2種常任委員会では、

 国家基本政策委員長長浜博行・前環境大臣(千葉選挙区)を選んだほか、

 懲罰委員長には、北澤俊美さんが続投しました。

 さっそく、モーニング姿に着替えて、国会議事堂中央玄関で天皇陛下をお迎えします。

 本来ならば自公だけで委員長を独占することも可能ですが、参議院の慣例により、民主党に第1種常任委で3つ、第2種常任委で2つのポストが来ています。



 特別委員長も互選され、

 東日本大震災特別委員長に、蓮舫さん、

 沖縄および北方問題に関する特別委員長林久美子さん

 と、良識派が選ばれました。

 そして、これは感動しました。

 参議院政治倫理の確立および選挙制度に関する特別委員長に、

 民主党いや国会議員でもっとも良識派の

 前田武志先生が就任しました!!!



  なお、水岡さんの内閣委員長転出に伴う、議院運営委員会筆頭理事には、前川清成さんが就任しました。

 民主党は、2013年7月21日の第23回参院選でも引き続き党勢衰退に歯止めがかからず、長浜さんが盟友野田佳彦さんとの新進党以来の牙城・千葉で底堅く改選を決めましたが、16議席にとどまりました。2010年の参院選では、私たち良識派は健闘しましたが、今回は良識派も多く議席を落としました。

 ところが、郡司彰新会長の人選により、私たち民主党良識派の委員長ポストは通常国会の3から、きょう4に増えました。議運筆頭理事も入れれば、5に増えました。さらに特別委員長3つをすべて良識派が確保しました。

 いわゆる「筋肉質な」民主党になりました。

 とはいえ、議席が少なくなったことを喜んでいられません。先の臨時国会の終盤に、自民党から3つの委員長の解任決議案を出されました。内閣委員長、財政金融委員長、外交防衛委員長の3ポストで、財金と外防を差し出す代わりに、決議案を取り上げてもらっています。内閣委員長は自治労組織内議員から日教組組織内議員になります。自民党政権の公務員給与削減法案などは、しっかり審査して時間が間に合わなければ廃案にすべきでしょう。自民党政府は今国会にNSC設置法改正法案と特定秘密保護法案を出しますが、参・内閣委員長に日教組の水岡さんが就任したこともあり、参・自民党は特別委員会設置に舵を切っています。ではなぜ、先の臨時国会で、内閣委員長を奪い取ろうとしなかったかですが、8月7日の時点で、参・自民党がそこまで思い及ばなかった、というのがおそらく実情だろうと推測します。まあ、議会制度というのは、その程度のものであり、大事なのは妥協です。

 水岡さんも総評系日教組ですが、骨のある政治家です。

 今回、委員長や議運筆頭になった人たちは、今すぐにでも大臣として答弁できる人たちです。

 多少時間はかかりそうですが、みんなの力を一つにあわせて、自民党を倒しましょう。2016年は先ですが、言い方を変えると2020年東京オリンピック前にチャンスは2回あります。参議院は閉鎖的ですが、力のある政務三役が輩出することもよくあることです。

[お知らせ1 はじめ]

 会員制有料ブログで今後の政治日程とポイントを解説しています。

 今後の政治日程 by 下町の太陽

 最初の1ヶ月は無料で試し読みできます。お気軽にご登録ください。銀行振り込みにも対応しました。法人でもご購読いただけます。

[おわり]

[お知らせ2 はじめ]

 「国会傍聴取材支援基金」を設けております。日本唯一の国会傍聴記にご協力ください。

 「国会傍聴取材支援基金」の創設とご協力のお願い

 ご協力ください。よろしくお願いします。

[おわり]

[お知らせ3 はじめ]

 このブログは次の各ホームページを参照して、記事を作成しています。

最近の法律・条約(内閣法制局ホームページ)
衆議院議案(衆議院ホームページ) 
今国会情報(参議院ホームページ)
予算書・決算書データベース(財務省ホームページ)
衆議院インターネット審議中継
参議院インターネット審議中継
国会会議録検索システム(国立国会図書館ホームページ)
民主党ニュース(民主党ホームページ)goo 政治ニュース
インターネット版官報

[おわり]

tags http://p-search.kantei.go.jp/ja_all/search.x?q=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C&ie=UTF-8&page=1&submit.x=0&submit.y=0

http://p-search.kantei.go.jp/ja_all/search.x?q=%E5%AE%AE%E5%B4%8E%E4%BF%A1%E8%A1%8C&titleFilterType=0&narrowKeyword=&excludeKeyword=&f_ja_kantei=ja_kantei&sort=0&expdf=0&pagemax=10&submit.x=29&submit.y=18
このエントリーの tags http://www.kantei.go.jp/jp/fukusouri/press/
http://regimag.jp/b/sample/list/?blog=65
http://www.dpj.or.jp/article/62043/%E5%B2%A1%E7%94%B0%E5%85%8B%E4%B9%9F%E5%B9%B9%E4%BA%8B%E9%95%B7%E4%BC%9A%E8%A6%8B%E8%A8%98%E9%8C%B2%EF%BC%92%EF%BC%90%EF%BC%91%EF%BC%91%E5%B9%B4%EF%BC%93%E6%9C%88%EF%BC%91%EF%BC%90%E6%97%A5#13