ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

新進党きょう成人二十歳(はたち)に 政権交代ある二大政党政治のために我が党(民主党)勝利に全力!

2014年12月10日 00時14分11秒 | 政権交代ある二大政党政治の完成をめざして

 新進党は、きょう二十歳(はたち)になりました。もちろん生きていればの話です。

 1994年12月10日。まだバブルの余韻が残る、横浜みなとみらいに、「幹部以外は公共交通機関」との通達通りに、国会議員が集まりました。

 平成6年政治改革4法により、衆議院小選挙区を前提に集まった野党議員、正確には、ちょっと前まで細川・羽田内閣の与党議員が集まりました。結党時に衆議院議員が100名を超えていた政党は、その後の民主党も含めてありません。

 オーケストラによるベートーベンの歓喜の歌、詩人による「日本の海が荒れている」の朗読、ファンファン大佐こそ岡田真澄さんの司会・・・そして、あのフィナーレの「新進党」の旗が1階席を覆う歴史的映像。ところが、この党大会の演出は、新・新党設立準備会事務局のうち、おもに旧日本新党のチームが担当しました。

 党大会演出チームに派遣されたのは、日本新党から中村時広衆議院議員(現愛媛県知事)、公明党から久保哲司さん(自由党に参加し公明党に復党、故人)、民社党はちょっと失念しましたが現職議員が参加しました。新生党からも2期生が参加しました。

 ここでの会議で、新生党の参加者が「電通に丸投げしちゃえば」と提案。旧日本新党の職員が広告代理店に見積もりを取ったところ「800万円」の提示。新進党は各自がお金を持ち寄った政党で、細川内閣が政権と引き換えに成立させた平成6年政党助成法はまだ施行されておらず、とても駄目だということになりました。そこで、見積書を「参考」にさせてもらって、手作りで作り上げた党大会のフィナーレがあの演出だったのです。電通丸投げを提案した2期生は、岡田克也さんです。

 「新進党」を提案した有権者のうち、神戸市のDさんという主婦が表彰されましたが、Dさんのご自宅は、翌月阪神・淡路大震災で倒壊しました。

 

[写真]石井一さんフェイスブックページからお借りしました。

 新進党は政府より早く、被災地に入りました。左から、地元の石井一議員、海部俊樹党首(元首相)、大口善徳・公明党国会対策委員長、中野寛成さん(のちに3・11の国家公安委員長)、二階俊博さん、赤羽一嘉さん、前田武志さん(のちに国交相)らの姿が見えます。

 新進党結党大会では奇妙なことがありました。小沢一郎幹事長が「新・新党結党準備会会長」の肩書で最初にあいさつし、その後に、海部俊樹党首があいさつしました。党首と幹事長は大会に先立ち、議員総会で選挙されていました。

 来賓では、連合の芦田会長と鷲尾事務局長が欠席し、笹森清さんが登場。幹事長が先にあいさつしたことを言外にたしなめました。

 海部俊樹回顧録では、次のように振り返っています。

 「物事がまとまりかけると、自分の存在価値が低くなるから、つぶす。つぶすためには、横車でもなんでもゴリゴリ押して、荒れるなら荒れるでよろしい。小沢氏はそんなことを繰り返した」(162ページ)。

 「新進党は、文句を言わずにグッと我慢してみんなでやっていけば、いずれ政権が取れたはずだ。それなのに、小沢氏は自ら喧嘩を売ったうえ、このままではじり貧になる。それなら解党だと極端に走ってしました」(170ページ)。

 実は新進党解党劇は、あまりテレビで話題になっていませんでした。その前月の山一証券自主廃業の野澤社長の涙と、その翌々月の長野オリンピックジャンプ団体の原田選手の涙に紛れてしました。

 そういう、世間が忙しい年の瀬に一方的に新進党を解党してしまった小沢一郎氏を私は絶対に許さない。彼は無間地獄に落ちます。しかし生きている限りは、衆議院議員として罪を償ってほしい。江戸の仇を長崎で討う。私は小沢一郎氏を歴史法廷の断頭台に送り込むためにこの20年間一途に頑張ってきました。

 新進党を返してほしい。

 返せないなら、小沢一郎氏は死をもって償ってほしい。

 新進党結党大会の当日は、私は代議員として参加しました。昼食は、ランドマークタワー内の「とんかつ和幸」。3日前、他のとんかつの和幸に行きました。5日前には、結党の地、横浜も訪れました。小沢一郎と宮崎信行、どちらが正しいかはいずれ歴史が判断するでしょう。

 きょうは午前11時30分から、小沢一郎氏が赤羽駅で街頭演説をするというので、新進党二十歳(はたち)に言及するかどうか、確かめに行きたいと考えています。

 我が党(民主党)の勝利で、政権交代ある二大政党政治がしっかりと前に進むように、懸命に努力していきたい。

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