宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

民主党、「来年4月1日施行」への修正を逆提案 労働者派遣法改悪法案、傍聴者が詰めかける

2015年09月01日 17時52分16秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[画像]参議院厚生労働委員会、2015年9月1日、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

【平成27年2015年9月1日(火)参議院厚生労働委員会】

 「労働者派遣法改革法案」(189閣法43号)について、共産党の小池晃さんの質疑からやり直しとなりました。このパターンは平安特でも最近ありました。

 午後からの新しい順の質疑で、民主党の津田弥太郎さんは「自民党の福岡高麿筆頭理事から9月30施行に修文したいという話があった。しかし国民への周知を考えると、来年4月1日とすべきだ」との提案がありました。

 これは現行の2012年改正法(民主党政権)の「10月1日プログラム」を発動させ、みなし労働契約(みなし雇用)を違反がある派遣先企業に強制化させるのを目的とした日程感です。これに対して、自民党は9月30日までの施行にこだわると思われ、最終盤攻防が激化しています。

 多くの傍聴者が詰めかけたようです。

 
[画像]上段に多くの傍聴者が詰めかけた、参議院厚生労働委員会、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。

 頼もしい限り。

 きょうは維新対案(自公修正)の「同一労働同一賃金推進法案」(189衆法22号)も議題となりました。

【同日 衆議院環境委員会】

 一般質疑の後、環境委員長が本会議に提出するスタイルの法律案が起草されました。

 「琵琶湖の保全および再生に関する法律案」(189衆法おそらく35号)で、自公民維生の5党に動議により起草されました。

 自民党の槙原秀樹さんが趣旨説明。民主党の田島一成さんが共産党の10分間の質疑に対して答弁しました。

 法律案は全会一致により、環境委員長が本会議に提出し、可決し、参議院に送られるはこびとなりました。

【同日 参議院内閣委員会】

 「内閣官房と内閣府のスリム化のための国家行政組織法改正案」(189閣法54号)が趣旨説明されました。7月7日(火)に衆議院で可決していましたが、「マイナンバー」「女性の活躍」があり、審議入りが遅れていました。

【同日 参議院国土交通委員会】

 延長国会になってから提出された「ドローン規制のための航空法改正案」(189閣法75号)が趣旨説明されました。

このエントリー記事の本文は以上です。
(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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9月1日施行阻止で、労働者派遣法改悪法案、参議院での成立は無くなる、10・1に向けて攻防続く

2015年09月01日 05時21分35秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 平成27年2015年9月1日(火)になりました。

 今国会に提出され、参議院で審議中の「労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律等の一部 を改正する法律案」(189閣法43号)の「附則第一条 この法律は、平成二十七年九月一日から施行する。」 の期間を越えました。

 現時点で未成立なので、法案上の「9月1日施行」を阻止することに成功しました。

 ただ、現行労働者派遣法(2012年民主党政権下で成立・施行)の「派遣先企業で、専門26業務の派遣労働者に他の仕事を頼むような違反があった場合は、正規雇用に転換する、みなし雇用規定」のプログラムが発動するのは来月10月1日(木)。よって、自民党政権は改正法案を9月30日までに施行すれば目的を達することができます。いずれにせよ、法案の修正が必要になり、仮に自民党が参議院で強行採決しても、衆議院に回付され、衆議院本会議での採決が必要なことは確実になりました。回付のプロセスは正直、1日程度で済んでしまうのですが、今月27日(日)に迫った会期末までギリギリの攻防が続くことになります。

 きょうの日経新聞の、実業界の個別企業の動向を報じる3ページの最後に「パソナが9月1日からAI(人工知能)を活用したIT業務効率化サービスを始める」という記事があり、ドキッとしましたが、これはどうやら個別企業のAIによるIT業務効率化を実現するための技術者を派遣する、という新事業のようでした。ただ、「9月1日」「10月1日」をみすえた動きが派遣業界にあるような気がします。

 同新聞のほかのページには、非正規雇用者1183人(そのうち、専門26業務の派遣社員146人を含む)へのアンケート調査が載っていました。これによると、法案に「反対」が20%、「どちらかといえば反対」が47%、「どちらかといえば賛成」が28%、賛成が4%となっています。反対の理由は「派遣社員の地位が下がる」「人が変われば会社は同じ業務を派遣社員に任せ続けることができるようになるから(常用代替)」、「26業務の人が契約更新されない可能性があるから(雇い止め)」となっています。賛成の理由は「派遣元会社に無期限で雇用される可能性が高まったから」「原則1年の派遣期間が3年に延びるから(一般派遣から特定派遣へ)「課が変われば3年以上同じ会社に勤めることができるから」となっています。

 これまで専門26業務の派遣社員で「10・1」を見すえて、企業に正社員雇用され、「給料が下がった」「転勤がある」という人もいるようです。世の中で数千人いるのか、数人いるのか分かりませんが、そういう人は必ずいます。

 今国会廃案は難しいと言わざるを得ませんが、「みなし雇用」か「雇い止め」の動きで軟着陸して、再改正は可能です。異論はありますが、私は均等待遇が実現すれば派遣労働の諸問題は根本的に解決するのではないか、と考えています。複雑さによって、労働者が分断され、民主政治の危機を迎えています。

 きょう午前10時からも参議院厚生労働委員会があります。シンプルであることが間接選挙制の眼目であるとの考えを、私としてもより強調していこうと考えています。最後まであきらめずに頑張りましょう

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