渡辺恒雄の後継者、宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

安保法案6時間ずれ込んだまま、16日(水)は取りやめ

2015年09月16日 23時58分46秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

【平成27年2015年9月16日(水) 参議院わが国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会】

 前日、鴻池委員長が職権で「午後6時」に設定しましたが、開会は遅れました。

 これに先立ち、午後1時から、神奈川県横浜市の新横浜で、地方公聴会を開きました。

 これを終えて、国会議事堂に向かう際に、委員が乗ったとみられる自動車が立ち往生したことで、開会が遅れた可能性があります。

 鴻池委員長は「6時半」に変更。NHKによると、理事会は6時半ごろから始まりましたが、野党側理事が退席し、休憩しました。

 午後7時現在、第一委員会室には、中谷防衛相、岸田外相、与党委員らが着席。国会内の総理大臣室には安倍首相が待機しています。

 NHKによると、民主党の北澤俊美(北沢俊美)、福山哲郎両理事は、「地方公聴会直後の締めくくり総括質疑に反対」しており、認めない場合は、特別委員長の解任を求める決議案を提出も辞さない構え。

 安倍晋三首相は、午後8時半に前後して、国会議事堂内の総理大臣室から、参議院第一委員会室に移動しました。

 鴻池委員長は理事会室から、翌日の委員会を「午前0時10分」に設定しました。

 きょうはとりやめになりました。

【同日 参議院本会議】

 山崎正昭議長が午前10時00分、ギャベル(木槌)を叩いて開会し、委員会の審査を終えて本会議に上程された「上がり法案」2本を採決し、可決・成立させ、同8分、散会を宣言しました。このため、きょう本会議を再開することはできません。安保法案に関して、万が一、衆が60日ルールを使うことになっても、きょうの衆・本会議は設定されていません。本会議は必ず前日に公報に載せないと開けないことになっています。このため、安保法案のきょうの成立は絶対になくなりました。ただし、午後6時からの委員会で可決する可能性は十分に残っています。

 また、次回の参・本会議は定例通りならば金曜日午前10時になります。仮に国会外抗議活動が激しくなることをおそれて、あす木曜日開催することになると、与野党の合意がいつも以上に必要になります。

 「琵琶湖の保全および再生に関する法律(189衆法35号)」について、島尻亜伊子環境委員長から審査報告を聞き、採決。投票総数237、賛成237、反対0の全会一致で可決し、成立しました。

 「改正医療法」(189閣法68号)について、丸川珠代厚生労働委員長が「地域医療連携法人の制度をつくり、法人の合併、理事の責任、会計資料の義務付けなどの透明化を図る」と報告し、採決。投票総数237、賛成150、反対87で可決し、成立しました。

 この後、山崎議長は10時7分、「本日はこれにて散会します」と宣言しました。

 次の本会議はあす以降となります。また衆議院本会議もあす以降となります。このため、きょう中に安保法案(189閣法72号、73号)が委員会で強行採決しても、成立はあす以降になることが確定しました。

【同日 参議院災害対策特別委員会】

 公明党の秋野公造委員長が開会。まず、鬼怒川など決壊による、茨城県常総市など、平成27年台風18号など大雨被害の犠牲者に黙とう。一般質疑。山谷災害担当相から平成27年台風18号など大雨被害に関する報告を聞きました。質疑は後日以降として、散会しました。

【同日 法律公布】

 天皇陛下は「公認心理師法」を公布なさいました。副署は、首相、財務相、文科相、厚労相の4名。法律番号は平成27年9月16日法律68号。

 天皇陛下は「同一労働同一賃金推進法(労働者の職務に応じて待遇の確保施策を推進する法律)」を平成27年9月16日法律69号として公布されました。もともと、閣法の対案として出された衆法22号で、不十分な内容となりました。

このエントリー記事の本文は以上です。

(C)宮崎信行 Nobuyuki Miyazaki 
(http://miyazakinobuyuki.net/)

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参議院議員が乗ったとみられる自動車が30分間立ち往生、新横浜での地方公聴会 NHK報道

2015年09月16日 17時18分33秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

[画像]新横浜プリンスホテル前で立ち往生する、参議院議員が乗ったとみられる自動車、NHKニュースから、著作権法41条にもとづき、スクリーンショット。

 NHKニュースによると、参議院わが国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会の地方公聴会が開かれた、新横浜プリンスホテル(神奈川県横浜市港北区)から、参議院議員が乗ったとみられる自動車2台が、抗議する人に封鎖されて、30分前後立ち往生していたことが分かりました。

 平成27年2015年9月16日(水)午後4時台の出来事です。

 現地で取材したジャーナリストによると、「パニック状態だった」とのことで、委員は新幹線で移動したり、自動車で移動したり、それぞれ別々のルートで国会議事堂に向かったようです。

 NHKによると、自動車2台は、午後4時半過ぎにホテルを出発したと報じられており、会議が終わってから、1時間前後、移動できない状態になったとみられます。

 抗議運動の人は、座り込み(シット・イン)や、寝込み(ダイ・イン)を使って、道路を封鎖する作戦に出たようです。

 NHKニュースでは、わが国のニュース映像では見た記憶がない、騒乱のようすが放送されました。あくまでも感覚としてはシカゴ騒乱のようでした。

 警視庁管外である、神奈川県での抗議運動は、ある程度抗議運動のやり方に長けた人が企画し、Twitter等のSNSを通じて呼びかけたものと推測されます。

  筆者は日経新聞横浜支局記者として、このホテルを3年半担当しました。この場所から国会議事堂は新幹線を使えば40分ほどですが、高速道路を使った場合は、横浜都心(東海道線の横浜駅周辺)まで遠いため、国会もよりのランプまで、1時間以上かかる可能性もあります。

 6時を予定している委員会の開催に多少の影響がでる可能性があります。 

 このエントリーの本文記事は以上です。 

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安保法が仮に成立したら、その施行よりも前に国政選挙が無いことが確定 安倍首相による解散を除いて

2015年09月16日 14時03分33秒 | 第189回通常国会2015年安保国会

 仮に安保2法が成立した場合、その施行日までに国政選挙がないのが確定しました。解散を除いてです。

 ややこしい話ですので、読み飛ばしていただいていいのですが、

 平成12年改正公職選挙法の第33条の2で、「衆議院議員および参議院議員の補欠選挙は、3月16日から9月15日までに、これを行うべき事由が生じた場合は、10月第4日曜日に行う」としています。

 ことし、衆議院北海道第5選挙区選出の町村信孝衆議院議員が亡くなりました。ただ、同じ条文内に「訴訟が係属している間は行うことができない」とあり、一票の格差をめぐる区割り訴訟の最中のため、10月25日の補欠選は見送られます。

 それ以外に、ことし3月16日から、きのう9月15日までに、これを行うべき事由が生じたことは、情報化社会の現時点で報じられていません。

 安保2法案は、「公布の日から起算して6か月以内に施行する」とあります。

 万が一、9月27日までの今国会会期中に成立した場合、その1週間前後後に公布されます。

 そうなると、施行日は、来年2月から4月上旬までにあると考えられます。

 9月16日から3月15日までに議員が欠けたら、来年4月24日投票になります。

 なので、次の補欠選挙よりも手前に法律の施行日が必ず来ることになりました。

 ですから、施行日までに国政選挙があるうるのは、安倍晋三首相が衆議院を解散したときだけになります。ただ、任期を3年以上残していて、支持率が下がっている状況で解散することはあまり考えられません。

 よって、今週の国会議事堂内外をめぐる攻防が、歴史的な価値があることになりそうです。

 このエントリーの本文記事は以上です。 

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