【平成27年2015年9月14日(月)参議院わが国および国際社会における平和安全法制に関する特別委員会】
質疑終了後に、「領域警備法案」(189参法25号)を、民主党の大野元裕さんが趣旨説明しました。
これで次回以降、議題は「安保2法案」(189閣法72、72号)、「維新の党7対案」(189参法16~20、23、24号)と民維共同提出の「領域警備法案」(189参法25号)の合計10法案になりました。
安保2法案(189閣法72号、189閣法73号)は今週採決される見通しです。
民主党が野党党首会談をリードして求めた16日(水)の地方公聴会ですが、ここから参議院第一委員会室は40分前後で移動できます。16日(水)夕方からの委員会でのしめくくり質疑も排除できません。ただ、さすがに17日(木)以降だと推測します。
民主党の北澤俊美(北沢俊美)・野党側筆頭理事は「自民党政府は十羽一からげで方案を出してきたが、民主党もPKOや周辺事態法で考え方をまとめている。今国会では廃案にして与野党で話し合うか、党首会談をしたうえで解散するかのいずれかだ」としました。
公明党の山口那津男代表は「きょうから60日ルールが使えるようになった。参から衆に対して使わないでください、とお願いする立場になったとし「しかし、しっかりと参で結論を出していきたい」 と語りました。
維新の党の片山虎之助さんは「審議も大詰めだ」と語りました。
そして、「切れ目のない安保法制とは、グレーゾーン事態のことだと思っていた」とし、おもに尖閣諸島沖などでの、有事と平時である、グレーゾーンでの海上自衛隊、海上保安庁、警察庁の情報共有を求めました。
一方、陸上自衛隊出身の自民党与党側筆頭理事は、「小笠原諸島は海上保安庁の第三管区海上保安本部が守っている」としながらも、海上保安庁長官から「洋上給油基地は無い」との答弁を引き出し、三管は洋上補給ができないので、海上自衛隊の活躍の場を広げるべきだとの持論を示唆しました。
与党協議会座長をつとめた与党副総裁(元外相)は「グレーゾーン事態の自衛隊・警察の情報共有は百年戦争に火をつける」と発言したと報じられています。このように、自衛隊、海上保安庁、警察庁の横串をさせない「切れ目のない平和安全法制」だったことが明らかになりました。
日本共産党の山下芳生書記局長(参議院議員団長)の問いに対して、中谷元防衛相は、日米同盟調整メカニズムの軍軍間調整所が、横田、横須賀、座間の米軍基地内に存在することを明らかにしました。
1997年9月23日に2プラス2(日米の外相・防衛相)が署名した「1997年日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」では、「緊急事態において関係機関の関与を得て運用される日米間の調整メカニズムを平素から構築しておく」とあります。4月27日の改定で、「平時から利用可能な同盟調整メカニズムを設置し、運用面の調整を強化し、共同計画の策定を強化する」としており、「軍軍間の調整所」は、平時の運用から日米が一体化するとみてとれる内容になっています。
在日米軍の司令部である、米空軍横田基地(東京都福生市など)、米海軍横須賀基地(=海自横須賀基地隣接、神奈川県横須賀市)、米陸軍キャンプ座間(神奈川県座間市など)に軍軍間調整所が置かれていることが明らかになりました。
私はてっきり、市ヶ谷(東京都新宿区、防衛省本省と統幕、さらに陸自、海自)にあるんだとばかり思っていましたので、これを聞いてびっくりしました。
【同日 衆議院】
審議はありませんでした。今週後半の歴史的攻防を前に、内閣不信任決議案などの検討が進んでいると思われます。
【追記 平成27年2015年9月14日 午後10時】
戦争法案の審議を聞きながら、孫子(ソンシ)の兵法ならぬ村史(ソンシ)を読んでいたら(この文は冗談)、祖父が太平洋戦争中に基礎自治体の収入役をつとめていたことを知りました。
父に聞いたら「知っていた」、母に聞いても「知っていた」ということでした。私はきょう初めて知りました。
戦争法案採決の今週のはじめ、勇気が出ました。
[写真]塩崎村史400ページから、塩崎村史刊行会編集・発行、1971年。
【追記おわり】
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