参議院わが国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会の鴻池祥肇委員長は、あす、平成27年2015年9月16日(水)に、安保2法案(189閣法72号、73号)のしめくくり質疑を行うことを職権で決めました。
特別委員会は同日、地方公聴会を開きます。この場所から国会議事堂までは、「ドア・ツー・ドア」でも40分間前後で移動できます。
しめくくり質疑は「午後6時開議」となる見通し。
委員会の質疑は短時間。打ち切り動議提出に長けた、自民党の石井準一理事か、その指導を受けた委員が提出する見通し。討論は与党は省略すると思われます。採決。その後の附帯決議ができるかどうかは不詳。
本会議。
参議院の本会議は、「月曜日、水曜日、金曜日の午前10時開議」が定例。きょう現在は2つの法案が委員会で可決し、本会議の採決を待つ「上がり」の状態になっています。
定例日といっても、本会議の設定は与野党の合意が必要。前日までに「参議院公報」に載せなければいけません。ただ、中川雅治議院運営委員長は自民党議員のため、委員長職権あるいは多数決による本会議開催は可能。
本会議設定をしたうえで、山崎正昭議長(自民党出身)が開議の時間を遅らせたり、一度開いて休憩した場合、同日午後11時50分前後まで法案の採決ができる状態になります。
設定しておいて、数日待って野党の顔を立てることは歴史的に繰り返されてきました。今回は国会前抗議活動が激しいことから、参議院自民党内で迅速な処理を求める会派内世論が高まる、と私は推測します。
会期は27日(日)午後11時50分頃まで。延長はできません。ここを過ぎると、廃案になります。衆議院の議決とはまったく関係なく、廃案になります。
法律が万が一成立した場合は、公布の日から起算して半年以内に施行するため、おそらく来年2月前後に施行します。
あすから重大局面になります。
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[画像]琵琶湖の保全および再生に関する法律(案)を全会一致で可決する林久美子民主党参議院議員(左から6人目)ら、2015年9月15日、参・環境委、参議院インターネット審議中継からスクリーンショット。
【平成27年2015年9月15日(火) 参議院環境委員会】
「琵琶湖の保全および再生に関する法律案」(189衆法35号)が可決しました。月内に公布され、施行する見通し。
質疑は、共産党市田忠義さん、無所属の水野賢一さんらが審査しました。水野さんの質疑によると、琵琶湖総合開発特別措置法の失効から18年。「開発」から「保全」へと時代の流れを映しました。
衆法ですが参議院民主党の林久美子さん(滋賀県、来夏改選)が側面アシストして可決しました。
【平成27年2015年9月15日(火)参議院内閣委員会】
「ドローンの、皇居、国会、官邸、党本部、原発上空の飛行禁止法案」(189衆法24号=衆議院修正)が審議入り。自民党の古屋圭司さんが趣旨説明し、民主党の泉健太さんが衆修正部分を説明しました。質疑は後日。散会。
【同日 参議院厚生労働委員会】
「医療法改正案」(189閣法68号)の質疑。自民党の羽生田俊(はにゅうだ・たかし)理事らが質問しました。
採決で、民維共社反対、自公の賛成多数で可決しました。
内容は地域包括ケアを進めるために、病院、社会福祉法人などが地域医療連携法人を立ち上げることができる内容。
前にも書きましたが、社会福祉法人の役員選任や財務諸表の透明化の法案が先に参送付されているんですが、こちらの方が優先されました。定例日は残り2日間です。委員を見ると、社福法人経営者よりも医療法人経営者の方が多いように思えますが、ギリギリのかけひきがあるようです。まあ、あまり深入りして取材しなくてもいいのかな。
【同日 参議院わが国および国際社会の平和安全法制に関する特別委員会中央公聴会】
議題は、募集時に審議入りしていた、「安保2法案」(189閣法72・73号)、「維新の党対案7法案」(189参法16~20、23、24号)。
小林節・慶大名誉教授は、「軍隊は殺すのが褒められる組織なので、一般の法律は通用せず、軍法会議が必要だ」と法案の不備を指摘。「外務官僚が官邸をのっとって防衛省がその下働きをしている」として、政権交代ある政治の必要性を説き、「安倍首相が憲法を炎上させているのだ」と前向きな発言をしました。
採決に向けて、大詰めの攻防へ。
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週刊金曜日2015年9月14日臨時増刊号「特別編集 戦争への不服従」に筆者・宮崎信行の記事が載っています。
「軍需産業の好機到来 ほくそ笑む三菱重工、三菱電機、コマツ・・・」です。
2015年5月29日号に寄せた記事の再録です。
よろしくお願いします。
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