ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

本会議・委員会は無しも通常国会2日目から動き「疑惑10議員こたえず」「施政方針演説地方創生人物は既に転居」「IRカジノ基本方針当面先送り」

2020年01月21日 17時18分35秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」

[写真]国会記者会館(左)前の路上から見る首相官邸(奥)5年前の2015年、宮崎信行撮影。

【衆議院 きょう令和2年2020年1月21日(火)】
【参議院 同日】

 本会議、委員会はありませんでした。

【明日の予定】

 あす22日(水)は午後1時から衆議院本会議で各党代表質問1日目。NHK中継あり。参議院はありません。

●疑惑10議員ほとんど語らず
●施政方針演説「地方創生」人物は昨年末に転居
●野党はカジノ基本方針を先送りに追い込む

 大きな動きが3つありました。

 疑惑をもたれていた10議員は拘留中の一人を除いて雲隠れせず取材に応じましたが、納得いく説明はなかった、という風に朝日新聞などが報じました。公職選挙法に違反した疑いがある、自民党の河井克行前法相(広島3区)。妻である、河井あんり参院議員(広島2025年改選)、菅原一秀前経産相(東京9区)。そして、IRカジノ施設をめぐる現金や便宜供与の疑いがある、自民党の白須賀貴樹さん(千葉13区)、船橋利実さん(北海道1区比例)、中村裕之さん(北海道4区)、岩屋毅さん(大分3区)、宮崎政久さん(沖縄2区比例)、下地幹郎さん(沖縄1区比例)ら。そして、東京拘置所に留置中の、秋元司・元IR担当副大臣(東京15区)。疑惑10議員の表現は過去最多かもしれません。自民党が支部長交代などで幕を引くことはできないでしょう。

 前日の施政方針演説で、地方創生の成功例だとして首相が挙げた人物が昨年末に転居していたことが分かりました。中国新聞が報じました。この男性のものとみられるブログには「縁側の向こうに広がる山いっぱいの緑を見渡し、セミと虫の声を聞きながら、移住初日のブログを更新」したとありますが、年末年始には「創業期とはまた違う困難があるのだと思うが、今まで以上に大変なことがあるとは思わない」とし、「土台をさらに強固なものにしていきつつ、更なるステップを踏み出したい」と書いてありました。スピーチライターはほぼ間違いなく、2年半前から首相事務秘書官についた、佐伯耕三(さいき・こうぞう)さんだと思われます。平成10年通産省採用ですので、まだ40代半ば。首相の後ろを歩く姿はかなりの権勢を持っているように思えますが、確認不足だったようです。議事録などはどうなるでしょうか。

 安住淳国対委員長らが廃止法案を出した、IRカジノ施設をめぐっては、「特定複合観光施設区域の整備のための基本的な方針」の決定が先送りされることになりました。これはどういうことかというと、昨年9月に46ページの「案」がパブリックコメントにかけられており、正式決定を見送るとのこと。特別区域を申請する地方自治体は来年1月ごろに申請する、というスケジュールになっていたようです。ですから、基本方針が先送りされても、自治体・コンサルタントの作業にはあまり影響しないのかもしれません。とはいえ、当事者は少ない案件ですから、野党がカジノにブレーキをかけた、という見方もできるでしょう。

 このような動きがありました。

 きょうの朝日新聞の9議員のコメントの記事は次の通りです。スキャニングして見えるように載せちゃいます。森友問題も、公文書改竄も、このところ、在京報道に限れば朝日新聞から国会が動いています。「東京新聞を買って応援」のSNSタグもありますが、朝日新聞の部数を維持して、民主主義のインフラストラクチャーを整備することは、今を生きる大人たちの責任です。



 とりあえず、きょうおさえておきたい流れは、以上です。

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