[写真]枝野幸男さん、きょねん2019年9月30日、国会内で筆者撮影。
補正予算案は衆議院予算委員会で、きょうとあすの午前中審議。テレビ中継されました。国税と地方税の各々の特例法案も委員会で審議入り。
ところで、ANAホールディングスの決算が発表され3月末の数字では現預金を販管費の3か月分持っていたようです。やや安堵か。でも、毎月のキャッシュフローは銀行への元本返済支払いが優先となりますので、綱渡りは続きます。
【衆議院予算委員会 令和2年2020年4月28日(火)】
「令和2年度第1次補正予算案」の基本的質疑。きょうあすで、そのまま質疑終局し、採決される公算。
枝野幸男さんは「正常性バイアスに陥っているのではないか」と指摘しました。枝野さんは「被害が予想される状況でも、それを日常生活の延長線上ととらえてしまい、都合の悪い情報を無視したり過小評価したりすることで対応が遅れる」としました。安倍晋三首相は「反対論が多い中で、一斉休校を決めた。正常性バイアスには陥っていない」と反論しました。
その一方、首相は「1兆円の交付金は、リーマンショックのときと違い、今回はほとんど国が負担するので、同じ1兆円でも地方が使える額は大きい」と語りました。渡辺周さんに対する答弁。東京都などが「休業協力金」として1者50万円を一カ月で1000億円を見込んでいますが、地方創生交付金1兆円を、これに充てることができると政府は答弁しています。この1兆円の交付金について、渡辺さんが「次の補正予算案以降に第2、第3の交付金をできるようにここで確約してほしい」と迫ったのに対して、首相は1兆円の交付金で足りるという趣旨の上述の答弁をしました。
玄葉光一郎さんは「世界恐慌は信用の収縮でおきた」としました。アメリカの歴史はいつもそうですが、共和党政権を貶めて民主党政権を相対的に高く評価するバイアスが常に働くので、当時の共和党政権の対応は批判一色です。しかし、玄葉さんはIMFのリポートなどを精査したら、良い点もあると指摘。首相は「日本の高橋是清蔵相は日銀下関支店長も務めた人だが、いち早く不況から脱却した」とし、大恐慌により日本の地位が相対的に上がったとしました。首相は感染症そのものの収束が見通せないため「大恐慌の時よりも精神的には厳しい状況になっている」と述べました。
あすは午前8時30分から基本的質疑2日目。全閣僚出席の総括質疑方式ですので、異例のNHK国会中継はかなり早い時間からのスタートになりそうです。
【衆議院財務金融委員会 同日】
「国税関係法律臨時特例法案」(201閣法54号)が審議入り。財務大臣は「法人税の欠損金の還付の特例などを設ける」と説明。
対政府質疑は与党が時間を放棄し、野党のみの1時間半コース。あす採決へ。
【衆議院総務委員会 同日】
「地方税法改正案」(201閣法55号)が総務大臣から趣旨説明されました。「納税者の負担を減らすため、大幅に減収した業者の納税を1年間無担保無利息で猶予する」などと説明しました。
対政府質疑は野党のみで1時間半コース。全世帯1人一律10万円の「特別定額給付金」が総務省所管になりましたので、その件。地方自治体病院の医療従事者やその家族、廃棄済みマスクを扱うゴミ収集者が差別されているとの指摘もありました。
共産党の本村伸子さんは、今回の予算案・法案に入っていない「バス事業者の土地の固定資産税も猶予の対象にならないか」とかけあいましたが、総務相は他の支援金も含めた企業の自主的な金策に期待しました。
あす採決へ。
【参議院 同日】
ありません。