【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【4/7】法務省・防衛省などの日切れ法案ある程度処理で、あすは審議無し、新型コロナウイルス感染症で緊急事態宣言

2020年04月07日 22時23分33秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 今国会で策定した「改正新型インフルエンザ等対策特別措置法」にもとづく、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が、東京都などで発令されました。あす8日(水)の衆議院、参議院の審議はなし。

●あすの予定、少なくともあすは「自然休会」

 水曜日は参議院本会議の定例日ですが、下述のとおり、3法案が「あがり法案」となっていますが、開催されません。このほか、前回の衆議院法務委員会なども「8日(水)に会議を開く」としていましたが、開かれません。GAFA規制の法案がこれから審議されるはこびの衆経済産業委も開かれません。

 何日間程度、実質休会になるかは、森山裕、安住淳両国対委員長の判断になりそうです。

 あす以降、私も電話などで取材しようと思います。

【衆議院議院運営委員会 令和2年2020年4月7日(火)】

 緊急事態宣言発出を前に、急きょ、安倍晋三首相の事前報告があり、各党の質疑に答えました。第一委員室を模様替えして、開催。ただし、議長、副議長、議運委員長の3者の距離は近かったです。自民党は岸信夫・筆頭理事が質疑し兄弟問答となりました。。第1次安倍内閣退陣の日に官邸に呼ばれて兄弟写真を撮り、平和安全法制成立直後に訪米した岸さんですが、次の選挙に出ないのではないかとの憶測を流している人はいますが、歴史的局面に立ち会ったようなかっこうです。 枝野幸男さん、玉木雄一郎さんらも質問。首相が議運委に出席したのは、三木武夫首相以来45年ぶりだそうです。NHKが中継しました。NHKが議運を中継した例では、現職議員の逮捕許諾請求に関する討論などがあります。

【参議院議院運営委員会 同日】

 松村祥史委員長が、緊急事態宣言の事前報告と質疑を取り仕切りました。

【衆議院本会議 同日】

 「裁判所職員定員法改正案」(201閣法17号)が共反対、自公立国社維の賛成多数で可決し、参議院に送られました。

 「高齢者、障害者など交通バリアフリー法改正案」(201閣法14号)が全会一致で可決し、参に送られました。

【参議院第一種常任委員会 同日】

 以下の4委員会が開かれました。参議院先議の法案がある経済産業委員会は開かれませんでした。今後、衆議院から送られてくる法案が減ると、農水委以外の各委員会は審査する法案そのものがない状態になるかもしれません。

●参議院法務委員会

 先の国会で、森山委員長が安住委員長に花を持たせる格好で、採決されず、国会では参議院先議法案となった「外弁法外国人弁護士特措法改正案」(200閣法12号参先議)が共反対、自公立国など賛成多数で可決すべきだと決まりました。

●参議院文教科学委員会

 「自民党の壇蜜」こと吉川ゆうみさんんが委員長。7年前に三重選挙区(改選定数1)で吉川さんが当選したときには、岡田克也さんの影響力はどうなることかと思いましたが、一定の影響力を持ち続けていて、やはり政権交代あるある政治では、県内選挙区独占という考え方は持つべきではないと感じます。安倍晋三与党の幹部には「選挙区独占殲滅思考」が強い傾向があり、官力基盤崩れ出したら早いかもしれません。

 吉川ゆうみ委員長のもと「文化観光拠点施設推進法案」(201閣法19号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。ところで、文化庁は京都に行きたくなければ、それを主張すべきでしょう。

【参議院農林水産委員会 同日】

 一般質疑の後、「家畜改良増殖法改正案」(201閣法35号)と「家畜遺伝資源に係る不正競争防止法案」(201閣法36号)が趣旨説明され、審議入りしました。

【参議院国土交通委員会 同日】

 「マンション管理適正化法及びマンション建替円滑化法改正案」(201閣法30号参先議)が全会一致で可決すべきだと決まりました。阪神を除けば、分譲区分所有住宅が決議で建て替えられたことなど1%未満。中の上の分譲マンションで生まれ育った人が日本の貧困層の増大という歴史的変化にずっと気づかなかったことが残念です。

【衆議院安全保障委員会 同日】

 ようやく動き出し、「防衛省設置法改正案」(201閣法4号)が審議され、共反対、自公立国社維の賛成多数で可決すべきだと決まりました。討論では共産党の赤嶺政賢さんが「防衛大綱にもとづき宇宙・サイバーの定員を増やす内容だが、日米軍でのリアルタイムで情報を共有することで、アメリカの地球常時監視体制の一翼を担うことになる」と反対しました。

【衆議院総務委員会 同日】

 「電波法改正案」(201閣法16号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。

【衆議院環境委員会 同日】

 一般質疑の後、「大気汚染防止法改正案」(201閣法51号)が趣旨説明されました。前回改正法の5年後見直し規定による検討で、アスベスト含有建材の解体工事に関する規制を強める部分的な改正法案です。

【衆議院地方創生委員会 同日】

 昨年、政府提出予定法案で唯一、内閣法制局の審査が通らずに国会に提出できなかったいわくつきの法案。「スーパーシティー国家戦略特区法改正案」(201閣法5号)が審議され、一巡したところで、質疑終局が宣言されました。

 山口県地方選では、安倍晋三さんら自民党幹部とともに公明党の選挙協力をまとめる立場にある、桝屋敬悟さん(当選8回、69歳)。質疑で、この日の経済政策パッケージに盛り込まれた、住民税非課税世帯と同等の水準になると思われれる世帯への現金30万円支給について、2009年の定額給付金と重ね合わせて、「私は一生懸命に取り組んだんですが、その後の選挙で落選した。忘れもしない交付金」と語り、与党として2009年2月の定額給付金を実現しながら、夏の選挙で大敗し、そのトラウマから今回は所得制限をつけたと思われる程度の低い話をしていました。この人は厚労副大臣を経験しながら、NHK日曜討論で、「サイチン」が最低賃金のことだと理解していなかったこともあり、非常に程度の低い議員だと感じます。

 以上です。