【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【4/13】国会継続、厚労省「肺炎死者全員CT検査」の首相発言撤回できず、参議院で小委員会設立「国と地方の行政の役割分担」

2020年04月13日 18時11分04秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
[写真]宮崎信行がテレワークで国会ウォッチ、10年前の2010年4月21日放送のフジテレビ番組「百職王」映像を撮影。

 休業の要請と補償が一体でないことで、安倍晋三首相(自民党総裁)への不満が高まっています。財務省が良く分かっていないのでしょう。大企業にも危機は迫っており、「ANAホールディングス」の昨年3月31日現在の貸借対照表と、先月のキャッシュ流出の日経など報道を勘案すると、今月末にも倒産してしまいます。だから西村康稔大臣とANA関係者が「防護服の裁縫をする」と言って、政府が干渉できる糊代を押し出しつつあるのでしょう。

 ちなみに、私・宮崎信行が経営する会社は、現預金が販管費の54か月分ほどあり、仮に売上高がゼロ・融資折り返し無しと仮定しても、23か月分あります。異次元の金融緩和で大企業の内部留保・現預金は多いようで、大企業正社員はひっそり自宅で給与を得ていますが、派遣社員・零細企業から悲鳴が私の耳にも届いています。が、上述のANAのように、大企業も巡り合わせ、運、経営者の財務不勉強で、現預金が薄めでこの局面を迎えた会社もあります。

【参議院行政監視委員会 令和2年2020年4月13日(月)】

 総務省の大臣と行政評価局長から行政監視について報告がありました。これに対する質疑がありました。

 この後、小委員会が設置されました。

【参議院行政監視委員会の国と地方の役割分担に関する小委員会 同日】

 ●小委員会設置

 西田実仁小委員長があいさつ。「参議院改革協議会のとりまとめを経て、院として久しぶりの小委員会設置です。参議院らしい一定の成果を収めたい」と語りました。

 自民党でJP日本郵政組織内の、徳茂雅之さんが質問のトップバッター。徳茂さんは「私は昭和から平成にかけて、国土庁に出向したことがある」と意外な過去を吐露し、「当時は、バブル経済に向かう時期で、四全総がとりまとめられた。国土の均衡ある発展と多極分散型国土づくりをめざした。今は、全総から、国から地方への権限を移譲する地方分権の時代になった」としました。

 野党会派の吉川沙織さんは「法令が過密で過剰だ。自治体職員が習熟できなくなっている」と指摘しました。高市早苗大臣は省から自治体への通知の数について、把握していないとしました。

 野党会派の田名部匡代さんは、「PCR検査をしていない肺炎死亡者が、コロナ死亡者数から除外されている」との観測について、首相が記者会見で、厚生労働省結核感染症課が取材に応じて「肺炎死亡者はCT検査を必ず撮る」と語ったことについて、審議官が答弁。「通常の過程でCTを撮ることは多い」などと一般論を答弁し続け、嘘をつき続けました。

 次回の開催は未定。

【参議院決算委員会 同日】

 「平成30年度決算承認案」の省庁別審査3日目。内閣府、経済産業省、消費者庁などがありました。5時間コースでした。

【衆議院決算行政監視委員会 同日】

 テレビ入りは延びてしまいましたが、野党会派の生方幸夫さんが委員長。10年前の今ごろは、自治労組織内の高島良充・民主党総括副幹事長から、副幹事長を更迭され、小沢グループから「夜は韓国パブに行っている」などどうでもいい攻撃を受けました。それは「忖度」で、小沢一郎幹事長から生方さんに「これからもがんばろう」と言われて、続投しました。生方さんはきょうの委員会からわずか1時間半後にメールマガジンで審議を報告したほか、「雨だから外出する人が減るのではないか」と新型コロナウイルス感染症の収束に言及しました。

 「平成28年度・平成29年度決算承認案」の重点事項調査という審議がありました。まず分科会の主査の報告。次に質疑。審議の最後に「平成30年度予備費使用総調書その1の承諾案」「平成30年度予備費使用総調書その2の承諾案」が麻生太郎財務大臣から趣旨説明されました。

 質疑では、自民党の新谷正義さんが「新型コロナ蔓延はまさに国難。厚生労働政務官として政府に入った経験から国会対応は膨大で疲弊するので質問しない。医療とICTについて経済産業省に質問します」としました。

 野党会派の江田憲司さんは「安倍内閣はウイルスを収束させる覚悟が見えない。経済を優先している」と語ると、西村大臣は「(東京都独自の休業協力金50万円を打ち出した)小池百合子知事とは様々な交渉をしている」と批判をかわそうとしました。江田さんは「戦力の逐次投入は失敗だ」と語ると西村大臣は「私もその歴史を十分に知っているが、私は改正新型コロナ特措法の執行者として、私権の制限を慎重にしたい」という趣旨の答弁をしました。

 次回は未定。

 というより、国会は休戦した方がいいと思います。

 ◇

 10年前、2010年4月21日にフジテレビで放送された「百職王」で、私・宮崎信行の国会ウォッチャーぶりが自宅内のロケ映像も含めて紹介されました。今キーボードを叩いているのも、同じ場所で同じようなパソコンで書いています。テレワークです。グーグル画像検索で当時の写真が上がりづらくなってきましたので、当時の写真を上げていきます。


[写真]宮崎信行が出演した2010年4月21日放送のフジテレビ番組「百職王」を撮影。 

[写真]宮崎信行が出演した2010年4月21日放送のフジテレビ番組「百職王」を撮影。

[写真]宮崎信行が出演した2010年4月21日放送のフジテレビ番組「百職王」を撮影。

[写真]宮崎信行が出演した2010年4月21日放送のフジテレビ番組「百職王」を撮影。

このエントリーの本文記事は以上です。
Ⓒ2020年、宮崎信行

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[お知らせおわり]
Miyazaki Nobuyuki

新型コロナウイルス感染症に鳩山二郎・自民党衆議院議員の衆議院第二議員会館2階詰めの秘書が感染

2020年04月13日 12時08分16秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
 NHKニュースによると、鳩山二郎衆議院議員(自民党二階派、福岡6区)の議員会館詰めの秘書が新型コロナウイルス感染症に感染したことが分かりました。

 同議員の政策・公設秘書は3名とも男性とみられる名前ですが、このうち60歳代の秘書が感染。

 きょうの衆議院の委員会はさきほど11時55分頃に終わりましたが、あすの衆議院本会議などに影響が出るかもしれません。

 鳩山さんは、衆議院第二議員会館の2階、221号室。「2階」は第二議員会館しかなく「議運畑の与野党大物」が傾向があり、自民党幹事長の二階俊博議員室と2つ隣。

 以上です。