【元日経新聞記者】宮崎信行の国会傍聴記

政治ジャーナリスト宮崎信行、50代はドンドン書いていきます。

【4/16】この後午後7時から議院運営委員会で「全国に緊急事態宣言」報告、補正予算案組み替え決定、国家公務員65歳定年法案審議入り

2020年04月16日 20時05分08秒 | 第201回通常国会(2020年1月から6月)「コロナ感染症」
(午後5時25分初投稿で、午後8時5分に最終更新)

 激動です。

 国会は議院運営委員会だけは当日に各院の公報に載せずに委員長が委員に電話して開くことができますが、今夜急きょ開かれることになりました。西村康稔大臣が、衆参の議運委で報告し、各党理事の質問に20分強答弁します。

 
[写真]感染症指定医療機関の感染症隔離病棟(奥)、きのう、宮崎信行撮影。

 この写真は、きのうの感染症指定医療機関の隔離病棟の写真です。カーテンの開け閉めはありますが、ひっ迫した感じ。都庁が発注し中小が受注した「児童福祉施設等」という建物の鉄骨組みが緊急事態宣言なのに続行していました。都内としては異例の広さの平面駐車場には埼玉県の所沢、春日部ナンバーも複数ありました。都内のICUは足りるようですが、前々からの構造的な問題ですが埼玉県などは既に200人程度が自宅待機だとされます。7都府県以外にも緊急事態宣言を広げるのは、医療リソースの関係だろうと思います。この医療機関では来週から感染症以外の一般病棟のお見舞いも受け付けない、と張り紙がありました。みなさん病気になってはいけません。怪我もできません。家の中で怪我など論外です。

 来週20日(月)の衆参本会議で審議入りするはこびと見られた令和2年度第1次補正予算案は「住民税非課税に急落世帯30万円支給」から「1人一律10万円支給」に組み替えることになりました。閣議決定後の組み替えは過去10年間で3回目だと思います。20日(月)の提出や本会議はずれ込み見通し。

【衆議院議院運営委員会 令和2年2020年4月16日(木)】

 いつもの議長応接室(サロン)で濃密に開かれました。西村康稔大臣が「新型コロナ特措法にもとづく緊急事態宣言をあと40道府県に拡大すること」を報告。質疑では与野党理事が質問。「一律10万円の給付金はいつ出せるのか」との問いに西村さんは「補正予算が成立した後」としました。

【参議院議院運営委員会 同日】

 「なぜ急に設定したのか」「対象の知事に現時点で連絡が無いようだ」などの問いが西村大臣に。自民党理事からも「補正予算案の額が少ない」との異例の発言がありました。川合孝典さんは「医療従事者OBOGで復帰したいとの声がある」と水を向けると、西村大臣は「最前線とは言わないが、やってもらうことはある。ありがたい」としました。維新は「一日でも早く補正を通さないといけないのに、今ごろになって組み替える。今まで一体何をやっていたんだ」と気色張みました。維新の拠点の大阪府では知事らの支持率が高いようです。

【衆議院本会議 同日】

 「スーパーシティー国家戦略特区法改正案」(201閣法5号)の採決がありました。討論では「3会期、審議入りせず取り下げてきたいわくつきの欠陥法案だ」との指摘もありました。討論が終わったところで大島理森議長が「ただいまから10分後に採決を行います」と宣言。院内テレビで視聴していた議員が本会議場に集合。起立採決の結果、立国社共反対、自公維賛成で起立多数で可決し、参議院に送られました。

 白タクを全国的に解禁する「持続可能な運送サービスの提供の確保に資する取組を推進するための地域公共交通の活性化及び再生に関する法律などの改正案」(201閣法20号)は共反対、自公立国など賛成多数で可決し、参議院に送られました。

 「電気通信事業法など改正案」(201閣法28号)は共反対、自公立国社維賛成多数で可決し、参送付。
 
 目玉法案の一つ、「地域乗り合いバスと地域銀行の独占禁止法特例法案」(201閣法31号)は共反対、自公立国社維賛成多数で可決し、参議院に送られました。

続いて、「65歳に定年を延長する国家公務員法や国会職員法や検察庁法などの改正法案」(201閣法52号)が武田良太公務員制度改革相から趣旨説明されました。代表質問では、立国社の後藤祐一さんが検察官の定年延長条項は、黒川弘務・東京高検検事長の恣意的な定年延長閣議決定後に潜り込んだと指摘し、きょねん10月時点での案に戻すよう求めました。

【参議院外交防衛委員会 同日】

 今週の「参議院分館」のインターネット中継は救急車の音が入りまくりです。国道246号青山通りの交差点まですぐそこです。


[写真]道路(左)と近い参議院分館(右)、3年前2017年撮影。

 「防衛省設置法改正案」(201閣法4号)が共産党、沖縄の風が反対し、自公立国社維の賛成多数で可決しました。

●「宇宙作戦隊」の名称変更に防衛相含み

 審議の中で、立国社の小西洋之さんは陸海の定員を削って新設する「宇宙作戦隊の名前を変えたらどうかと官僚に聞いたら、『変えるなら宇宙監視隊ですかね』と言っていた」と指摘。河野太郎防衛相は「名称がダサいと言われているのは事実だ。訓令で決めるが、もう少し考えさせてほしい」と答弁し、宇宙作戦隊の名称を変更する余地があるとしました。自民党の佐藤正久さんは「航空自衛隊の中央音楽隊に聞いたらほとんどが音楽大学卒業だそうだ」と意外なエピソードを披露しました。

【参議院総務委員会 同日】

 「電波利用料など電波法改正案」(201閣法16号)が全会一致で可決すべきだと決まりました。

【参議院法務委員会 同日】

 ソーシャルディスタンシングをとるため、第一委員会室で開かれました。

 「裁判職員定員法改正案」(201閣法17号)が共反対、自公立国社維の賛成多数で可決すべきだと決まりました。

【参議院内閣委員会 同日】

 一般質疑でした。共産党の田村智子さんの質問に答えて政府は「これまでマスクは、月産で国内産が2000万枚、輸入が7000万枚だった」と答弁しました。

【参議院厚生労働委員会 同日】

 一般質疑でした。

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Ⓒ2020年、宮崎信行

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