ニュースサイト宮崎信行の国会傍聴記

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

自の石破首相、国の田村まみ・UAゼンセン組織内議員から「薬価」を官邸で直接受け取りへ、初めてか、あすの参・予算委後

2024年12月05日 20時41分28秒 | 214臨時215特別216臨時石破熟議
[写真]田村まみ参議院議員と玉木雄一郎国民民主党代表(役職停止)、3年前の2021年、宮崎信行撮影。

 自民1強政治で菅義偉官房長官の「小野薬品オプジーボ値切り」から続く製薬会社に対する緊縮財政を受けて、少数与党に転落した石破茂首相が、あすの参議院予算委員会後に、首相官邸で、田村まみ参議院議員から「薬価中間年改定」に関する国民民主党の要望書を、官邸で直接受け取ることで、日程が組まれました。

 製薬会社の労働組合は「UAゼンセン」(全国繊維化学食品流通サービス一般労働組合同盟)に加盟しています。筆者が記憶する限り、UAゼンセン組織内議員が官邸で首相に手交するの初めてとみられます。浜口誠政調会長と玉木雄一郎代表(役職停止)も同行して、懐に飛ぶこみつつ、抱き込まれることを警戒するかたちとなりそうです。同党内の権力構造は現在は単純で分裂の兆しはありません。
 
 UAゼンセンは松本京子組合員が北朝鮮に拉致されたままで、内閣官房とともに奪還に力を入れています。この運動にとくに携わった松浦昭彦さんが前会長(連合会長代行兼務)をしており、内閣官房との距離も近いです。このたび、永島智子会長にバトンタッチしました。

 同じくUAゼンセン組織内で、茨城2人区の2位で当選した堂込麻紀子さんが臨時国会から、会派に参加しました。イオン労連(本部・千葉市)からは田村さん、堂込さんの女性国会議員2名が相次いで誕生し、国民民主党会派に加わりました。一方、田村さんの初当選で応援した岡田克也衆議院議員は、新・立憲の参加にあたって田村さんに接触しておらず、それでいて「大きな塊」を提唱しており、全国的な天下の大勢をめぐる見取り図でのちぐはぐ感がいなめません。

 薬剤師連盟と違い、政治運動とは遠い製薬の経営陣・組合員の間では、菅義偉さんが主導した薬価切り下げに不満が渦巻いています。これがジェネリック医薬品の供給不足につながっているとの見解が一般的です。一方、薬剤師連盟にも行動をともにしたい予兆もみてとれます。今後の政策形成、選挙で表面化することもありそうです。

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