宮崎信行の「新・夕刊フジ」

元日本経済新聞記者の政治ジャーナリスト宮崎信行が衆参両院と提出予定法案を網羅して書いています。業界内で圧倒的ナンバー1。

【防衛利権】東京地検特捜部、検事増強・米国に捜査共助要請のもよう 大疑獄へ?

2007年11月20日 11時47分42秒 | その他

(写真はグアムの「太平洋戦争米国立歴史公園」=グアム政府観光局ウェブ)

【東京地検特捜部、「山田洋行防衛利権事件」捜査態勢強化のもよう】

 山田洋行元専務・日本ミライズ創業者の宮崎元伸容疑者を中心人物とする政官業癒着による「防衛利権」への捜査のメス。
 東京地検特捜部(東京地方検察庁特別捜査部)が、全容解明に向けた徹底捜査の方針を固めたもようです。

 11月20日朝のNHKニュースは、「防衛利権」を担当する検察官(検事)を増員したと伝えました。

 11月20日付毎日新聞は1面トップで、宮崎容疑者が米国の銀行口座にプールしていた資金約1000万ドル(11億円強)のうち、日本に送り返した約40万ドル(4400万円強)の裏金について
今月、米司法当局に捜査共助を要請した模様だ」と報じました。

 特捜部の検事が渡米したことは既に報道済み。

 また、自衛隊の次の輸送機(CX)のエンジンの発注を担当した防衛庁航空機課長のほか、防衛省の筆頭課長である防衛政策課長・河村延樹さん=昨日付で大臣官房付・更迭)が事情聴取を受けたことは毎日が「確報」として伝えています。

【「裏金」の支出先は額賀、久間両氏か?】

 「裏金」は額賀福志郎財務相、久間章生初代防衛相に渡った可能性が高いとにらんでの動きと思われます。
 これまでの国会審議で明らかになっている情報を総合すると、「裏金」は共和党ブッシュ政権の国務省高官(現在は民間人)にも流れていた可能性もあります。

 特捜が①CXエンジン選定②在沖米軍のグアム移転経費の日本負担分――のいずれか、あるいは①②双方、あるいは他の事案に、重大関心を持ち、捜査を強化しているものとみられます。

 「山田洋行・防衛利権」問題は、リクルート疑獄どころか、ロッキード疑獄以来の「平成最大の疑獄事件」に発展する可能性も出てきました。

 なお、20日付朝日1面トップで、守屋前次官と同期入省の元防衛官僚、太田述正(おおた・のぶまさ)さんが「仙台防衛施設局が発注した工事で、額賀官房副長官(当時)が山形県内の建設会社を指名に入れて欲しい」と口利きしたとの証言を報じていることもご紹介します。

 鳩山邦夫法相は麻生派ですから、指揮権を発動し、東京地検の捜査を打ち切らせることもないでしょう。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【大阪市長】民主・国民の平... | トップ | 「あの人」がいない諫早湾干... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿