田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌軟石発掘大作戦 南区の陣 2

2010-10-05 11:21:34 | 札幌学 & ほっかいどう学
 一つの札幌軟石も発見できず、暑さの中で疲れが私たちを包む中ではたして札幌軟石の建造物を発掘することができたのだろうか?それでは続きを…。  
 
 気分を変えるために、近くの藻南公園内にある「札幌軟石採掘場跡」に向かいました。
 そこで札幌軟石を見て、石の特徴を再確認してから再び発掘大作戦に取り組もうとしたのです。
 そして捜索場所も変えてみることにし、藻南公園駐車場に車を停め、藻南公園の周辺を捜索することにしました。

 するといきなり、藻南公園駐車場の花壇の縁石が札幌軟石で囲まれているのに気付きました。さらには駐車場前の歩道も札幌軟石で舗装されていました。

        
      ※ 私の中で最初の発掘となった藻南公園駐車場の花壇の縁石です。

        
       ※ その花壇に接するように歩道に札幌軟石が使われていました。

 マップ上に軟石の位置をポイントし、歩測で長さを測りメモします。さらに形状など特徴を記して一丁上がりです。

 目ざすものを発見できた喜びはモチベーションを大いに上げてくれます。
 藻南公園近くの民家の塀が札幌軟石で囲まれているところも発見できました。

        

 さらには、国道から藻南公園に折れる角のところには、藻南地区のウェルカムゲートと称するモニュメントが立っていて、そこを取り巻く花壇の縁石にも札幌軟石が使われていたのでした。

        
        ※ モニュメントの下のほうの縁石は確かに札幌軟石でした。

 すっかり気分を良くして、初めに入った住宅地に入って調査を続けました。
 こちらはやっぱり軟石を使っているところはありませんでした。
 担当地域の2/3くらい戸数にしておよそ330戸くらいを終えることができたでしょうか。私も妻もかなり疲れてしまったので、この日はこれで切り上げることにしました。

 9月29日、残った部分を私の調査を手伝ってくれると言ってくれた知人の二人の応援を得て、調査を続行しました。
 時折雨が落ちる生憎の天候だったのですが、残りの住宅地域を巡って歩きました。
 やはり住宅街では軟石を使っているところはありません。マップ上の住宅を赤ペンで潰していくだけの作業となりました。
 そうした中で、知人の一人が住宅の基礎部分の縁石に軟石を使用している家を発見しました。ほとんど見逃してしまいそうなところでの発見ですからとても嬉しかったです。
 またその様子からどうやら二次利用ではないかと推測できる状況だったのも調査報告会の席上で発表できそうです。

        
        ※ この軟石の使われ方は、どこかで使っていたものの二次利用ではないかと思われます。

 9月29日に調べた戸数約130戸、二日間の合計で約460戸(大きな集合住宅含まず)の地区の調査から6カ所の札幌軟石を発掘することができました。残念ながら建造物として札幌軟石を使用している建物は発見できませんでした。
しかし、このような札幌の文化遺産を記録するという取り組みに参加でき、個人として一定の役割を果たすことができたことに一種の達成感のようなものを感じています。
 11月末に行われる調査報告会ではどのような結末が待っているのか大いに楽しみです。その様子もまたレポートできたらと思っています。