話題の映画(?)「雷桜」を観た。
妻が「感動した?」と訊いてきた。私の答えは「……」だった。いったい感動とは…?
※ 今回用いた写真はいずれもパンフレットから引用したものです。
「雷桜」の試写会が札幌では二つのメディアが主催した。
北海道新聞とHBCの二社が主催した。「そんなに話題になる映画はどんな内容?」という興味もあり、北海道新聞の方に妻と一緒に応募したところ、私一人だけに招待券が舞い込んだ。
10月12日夕刻、道新ホールで満員の700人の観客と一緒に映画「雷桜」を観た。
原作者は函館在住の宇江佐真理という日本の時代小説作家だそうだ。
詳しいストーリーは映画のウェブサイトに任せる(こちら ⇒ )として、私は映画のストーリーを追い画面に見入った。
そして映画を観終わり、帰宅して妻から「感動した?」と訊かれたときに、素直に「感動した!」と言えなかった自分がいた。
妻はテレビなどPRから「将軍の子どもと村の庄屋の娘の恋」という許されぬ恋に引き裂かれる二人の悲劇というストーリーが刷り込まれていたようなのだ。
年齢とともに涙線が緩くなっている私がなぜ感動したり、感涙にむせんだりしなかったのだろうか?
最大の要因はやはりストーリーがフィクションであったということだろう。
私の中の価値基準で、事実であるか否かは大きな基準である。いや想像力に乏しい私にとってはそれが全てかもしれない。
おじさんにとってはフィクションに感動できるほどの瑞々しい感性はもはや持ち合わせてはいないということなのだと思う…。
私自身は感動できなかったが、映画の題名にもなった雷に引き裂かれた桜は十分美しかったし、悲劇の二人を演じた岡田将生も蒼井優も十分に好演していた。
どこまで人々の関心を惹きつけることができるか私は注目したい。