一人勝手に楽しんでいる私の低山紀行だが(もっも今年は熊騒動のため一人は避けているが)、時には登山の基本をしっかり学ぶことも大切かなぁ…、と考えていたところ恰好の講習があった。「登山の基本と安全管理」について学ぶ機会を得た。
9月18日(火)夜、札幌市教育委員会の主催で「登山の基本と安全管理」という講座があった。講師は北海道山岳連盟の会長を務める小野倫夫氏であった。
登山経験豊富な小野氏であったが、内容が主として初心者を対象としてお話してくれたのが有り難かった。
多岐にわたった話の中で、私が記憶に留めておくべきことを中心にレポートしたい。
※ 講義をする小野倫夫氏です。
日本人の登山愛好者は600万とも800万とも云われ、非常に多いとのことだった。それは日本の自然が豊かで、四季折々の風景を愛でることができるからではないかと小野氏は指摘した。
また、中高年の登山者が多いことも特徴の一つとした。そのことが道内の山岳遭難発生状況の中で60代の遭難数が突出していることにも表れているとのことだった。
嬉しい話があった。
加齢によって人間の身体能力は衰えることは否めないが、トレーニングによって衰えを鈍化させたり、復活させさせたりことができるという。特に「筋力」についてはトレーニングの効用が大とのことで、その実例も紹介してくれた。
登山の際の身体への負担は、60代の場合は心拍数110~120くらいに止めておくことが大切とのことで、あまり頑張ることは危険であるということだ。下りは「リズミカルにゆっくりと」と基本だそうだ。
安全管理に関しては、ガレ場、ザレ場(砂礫)、岩場、渡渉、雪渓歩き、それぞれの歩行技術の習得が大切とのことだった。
安全管理に関して紹介された中で印象的だった言葉を記しておく。
「リーダーに頼りっぱなしはだめ」
「登りたい山と登れる山は違う」
「見える危険、見えない危険」
今年は熊騒動もあり単独行はせずに集団登山が主なのだが、どうしてもリーダーに頼り切ってしまっている自分がいる。そうした場合、後から思い出しても記憶が鮮明でない場合が多い。自らの頭と体を駆使して登ることで初めて登山の醍醐味を味わえるのかもしれない。
登りたい山は数知れず。しかし、自らの能力を考え当面のところは低山登山にこだわりたいと思う。(でも羊蹄山は登ってみたいなあ…。あっ、登ってみたい山が登れる山ではなかったか…)
見えない危険とは、主として自分の内側に関することを小野氏は指摘していた。例えば体調、食糧の準備、装備などなど…。
最後に「観天望気」という言葉を紹介された。観天望気とは、自然現象や生物の行動の様子などから天気を予想することだそうだが、登山の場合はいち早く天気を予想し、変化の備えることが安全管理の上で大切なことを強調された。
小心者と云われるくらいに安全には心を砕きながら、60代の低山紀行をぼちぼちと楽しみたいものだ、と思っている。
9月18日(火)夜、札幌市教育委員会の主催で「登山の基本と安全管理」という講座があった。講師は北海道山岳連盟の会長を務める小野倫夫氏であった。
登山経験豊富な小野氏であったが、内容が主として初心者を対象としてお話してくれたのが有り難かった。
多岐にわたった話の中で、私が記憶に留めておくべきことを中心にレポートしたい。
※ 講義をする小野倫夫氏です。
日本人の登山愛好者は600万とも800万とも云われ、非常に多いとのことだった。それは日本の自然が豊かで、四季折々の風景を愛でることができるからではないかと小野氏は指摘した。
また、中高年の登山者が多いことも特徴の一つとした。そのことが道内の山岳遭難発生状況の中で60代の遭難数が突出していることにも表れているとのことだった。
嬉しい話があった。
加齢によって人間の身体能力は衰えることは否めないが、トレーニングによって衰えを鈍化させたり、復活させさせたりことができるという。特に「筋力」についてはトレーニングの効用が大とのことで、その実例も紹介してくれた。
登山の際の身体への負担は、60代の場合は心拍数110~120くらいに止めておくことが大切とのことで、あまり頑張ることは危険であるということだ。下りは「リズミカルにゆっくりと」と基本だそうだ。
安全管理に関しては、ガレ場、ザレ場(砂礫)、岩場、渡渉、雪渓歩き、それぞれの歩行技術の習得が大切とのことだった。
安全管理に関して紹介された中で印象的だった言葉を記しておく。
「リーダーに頼りっぱなしはだめ」
「登りたい山と登れる山は違う」
「見える危険、見えない危険」
今年は熊騒動もあり単独行はせずに集団登山が主なのだが、どうしてもリーダーに頼り切ってしまっている自分がいる。そうした場合、後から思い出しても記憶が鮮明でない場合が多い。自らの頭と体を駆使して登ることで初めて登山の醍醐味を味わえるのかもしれない。
登りたい山は数知れず。しかし、自らの能力を考え当面のところは低山登山にこだわりたいと思う。(でも羊蹄山は登ってみたいなあ…。あっ、登ってみたい山が登れる山ではなかったか…)
見えない危険とは、主として自分の内側に関することを小野氏は指摘していた。例えば体調、食糧の準備、装備などなど…。
最後に「観天望気」という言葉を紹介された。観天望気とは、自然現象や生物の行動の様子などから天気を予想することだそうだが、登山の場合はいち早く天気を予想し、変化の備えることが安全管理の上で大切なことを強調された。
小心者と云われるくらいに安全には心を砕きながら、60代の低山紀行をぼちぼちと楽しみたいものだ、と思っている。