桜の開花時期に東京へ行く所要があった。そこで東京のお花見人気スポットランキングのベスト3のところを巡ってみた。三つのスポットは都民の楽しみ方にそれぞれに個性があって、見比べてみるのが楽しかった。
私は東京へ行く前(4月3日)に調べたところ、関東の〔お花見人気スポットランキング〕は、第1位 千鳥ヶ淵公園、第2位 目黒川、第3位 上野恩賜公園となっていた。
そこでせっかくの機会なので3ヵ所を巡ってみようと計画した。
4月5日(土)、順位どおりに3ヵ所を巡ることができた。
まず、千鳥ヶ淵公園である。
千鳥ヶ淵は、一方が皇居のお濠、もう一方をイギリス大使館の広い敷地に挟まれたところに位置し、大使館の背後には麹町のビル群が広がるハイソな雰囲気が漂う一帯である。
公園内の桜は、さすが第1位の人気スポットとあって公園内は桜の木が頭上を覆い、満開の時を迎えていた。特にお濠端に咲く桜が見事だった。
そして、桜を愛でる人たちは比較的年配の人が多く、静かに桜を楽しんでいる雰囲気だった。
続いて、地下鉄で中目黒駅に移動し、目黒川沿いの桜を楽しんだ。
目黒川の桜は、それほど川幅が広くない両側にびっしりと並んでいて、桜の花が川面を覆っているような光景だった。
川沿いとあって、広く陣取ってお花見をするといった光景はなく、人々は川沿いをそぞろ歩きをしながら桜を楽しんでいた。
ここの特長は、周辺の業者が出店をたくさん出店していたことだ。それもなぜかワインを売る店が目立った。中でもピンク色のスパークリングワインを売り物にしている店が多く、若者などはワイングラスを片手に桜を楽しんでいる人が多かった。目黒っておしゃれな街なのかな?
そして最後は上野公園に移動した。
駅に着いたときから大変な人の数だった。
さして上野公園に着くと、そこは人、人、人の波だった。さらには、空き地と思えるところは全て埋め尽くされているかのような花見客(宴会客?)でごったがえしていた。
花は満開の峠を越えていたようだったが、花見客にとっては文字どおり“花よりだんご”といった感じで、その賑わいの凄いこと凄いこと…。
わたしはこの日は上野公園の桜を愛でた後、国立博物館を見学する予定にしていたので早々にそちらへ移動した。そして、博物館の壁に〔博物館でお花見を〕という垂れ幕が下がっており、ふだんは解放されていないという博物館の庭園の桜を楽しんだ。
※ 国立博物館の庭園に建つ重文級の茶室の背景を彩る桜です。
ところで旅行中のブログでも触れたが、ちょうどこの時期に皇居内の乾通りの桜が一般公開されているとニュースが流れていて、私もせっかくの機会と思い、この日いの一番に駆け付けた。しかし、現地に到着した時にはすでに長蛇の列ができており、入場できるまでどれくらいの時間がかかるのかまったく読むことができなかった。後のスケジュールを考えると、これは諦めるのが賢明と判断し、その列から離れたのだった。
おそらく、長い時間を要して入場できたにしても、あの人の多さではゆっくりと桜を愛でることなどできなかったものと思われる。
※ 地下鉄駅からこうした人の群れが延々と続いていた…。
と、この日はお花見人気スポットランキングの上位を占める桜の名所を巡ったのだが、北海道の人間からすると、その規模の大きさと、鮮やかさに驚いた思いだ。
あれだけの規模と鮮やかさを見るとき、私たち日本人がことのほか桜を愛でるということを再認識した思いだった…。