田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

あっぱれ北斎!光の王国展 in SAPPORO

2017-01-07 19:59:32 | イベント
 最新のデジタル印刷技術で葛飾北斎の「富嶽三十六景」などの名作を忠実に再現した(リ・クリエイト)展覧会が札幌市内で開催されていて、閉幕の一日前の1月2日(月)会場のプラニスホールを訪れた。 

     
     ※ 葛飾北斎のたくさんの作品の中でも最も有名な「神奈川沖浪裏」です。

 定期購読している月刊誌「文藝春秋」の中に、canon(キャノンKK)の技術を駆使して日本の文化財を高精度複製品として制作するCMがシリーズ化されて掲載されているのを毎号興味深く見ていた。

 同じような響きをもった(結局キヤノンの技術が活用されたわけではなかったようだが)
北斎の展覧会が開催されるとあって、前売券(700円)を入手して開催を待った。
 ところがもともと美術にそれほど関心のない私は、いざ展覧会が開催されてもなかなか会場に赴こうとはしなかった。
 閉幕1日前になって、ようやく重い腰を上げたというわけである。

     

 プラニスホールは、お正月客で賑わう札幌エスタの11階にある。
 連日新聞に広告が載っていたこともあってか、けっこうな人が観覧に訪れていた。
 会場の入口で、「フラッシュはNGだが、写真撮影はOK」と言われ、「これはラッキー!」と思い、北斎の作品の中で有名と思われる作品を写すことにした。

 私は北斎の浮世絵版画の本物など一度も拝見したことがない。だから本物との比較などできないのだが、最新のデジタル印刷技術は本物と見紛うばかりクォリティの高さを誇っていたように見えた。
 そしてデジタル技術ゆえ、本物を拡大した作品も会場には展示されていた。

     
     ※ 作品名「凱風快晴」

 葛飾北斎は江戸時代後期(1760-1849)に活躍した浮世絵師である。数多くの作品の中でも「富嶽三十六景」は彼の代表作群である。
 今回、彼の作品をリ・クリエイトするにあたり、彼の作品が版画であるだけに同じ作品が数多く現存することから、どの作品をリ・クリエイトするのかが問題となったそうだ。
 結果は、刷り上がりの早い段階の、比較的発色が鮮明なものを使用するようにしたそうだ。

 「富嶽三十六景」の中でも、美術に不案内なものでもよく知っている波間から富士山が小さく見える「神奈川沖浪裏」は会場内に大小3枚ほど掲示されていた。
 その「神奈川沖浪裏」をはじめ、北斎の絵はその構図、色遣いなどフランス印象派に大きな影響を与えたという。

 会場には、「富嶽三十六景」、「諸国瀧廻り」など全54作品が所狭しと展示されていた。
 その中の一部をどうぞ!

 全作品を概観してみて、北斎の場合「青」色の使い方が印象的だと個人的には思ったのだが…。

     
     ※ 作品名「甲州石班沢」

     
     ※ 作品名「甲州伊沢暁」

     
     ※ 作品名「相州梅沢左」

     
     ※ 作品名「武州玉川」

     
     ※ 作品名「江戸日本橋」

     
     ※ 作品名「東海道江尻田子の浦略図」