田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

南極越冬隊員の話を聴く「南極クラス」

2017-01-15 19:35:17 | 講演・講義・フォーラム等
 動物園で南極越冬隊員の話が聴ける、という理由だけで円山動物園に赴いた。スピーカーが科学者でなかっただけに、専門的な話ではなく、素人から見た南極生活を面白可笑しく語ってくれた。 

               

 1月14日(土)午前、円山動物園で南極越冬隊員経験者の話が聴ける「南極クラス」という講座があると知り、出かけた。
 会場の円山動物園の動物科学館に入ると「南極熊の南極クラス」とスクリーン上に掲示されていた。

               
               ※ 会場となった円山動物園の「動物科学館」の入口です。

 この「南極クラス」という催しは、住宅メーカーのミサワホームが南極基地の建物施設を供給していることから、企業のCRS(社会貢献)活動の一環として行っている教育支援プログラムだそうだ。
 この日、講演(授業?)を担当したのは同社総合研究所の井熊英治という南極越冬経験のある方だった。その井熊氏の容貌が若干厳ついことから社内で「南極熊」と呼ばれているため「南極熊の南極クラス」という講座名になったようだ。(なお、実際には南極に熊は生息していないということだ)

               
               ※ 講師を務めた南極熊の異名をとる井熊英治氏です。

 井熊氏は全国の相当数の学校を中心とした講演活動を行っているようだ。口調は滑らか、用意されたパワーポイントもツボを押さえたもので、ユーモアに富みとても聞きやすかった。

 現在、南極には日本の基地が◇昭和基地◇みずほ基地◇あすか基地◇ドームふじ基地、の4つの基地があるそうだ。(みずほ、あすかの両基地は無人)
 そのうち井熊氏は主として昭和基地でのさまざまなエピソードを紹介してくれた。
 その内容は、極寒での南極生活の様子、ペンギンをはじめとした南極の生物、あるいは氷山のことなど、そのほとんどは私にとっては一度聞いたことのある内容だった。

 ユーモアのある井熊氏らしいお話の一つに、瞬間最大風速が60m/sを超える中に人がさらされるとこのようになる、と自身の実験結果を写真で示してくれた図は笑わせてくれた。

               
               ※ 極地の風速60m強にさらされた後の井熊氏の顔です。

 また、クイズ形式で「この形は何でしょうか?」という三択クイズの形で示されたが、答えは「雪の結晶」ということだったが、極寒の地だけに面白い形の結晶があるものだ。

               
               ※ これらの形の答えが…

                       

               

 そして最後に、2万年前に生成されたという南極の氷を小分けして参加者に配られた。雪が氷化した南極の氷には、たくさんの空気が封じ込められていて、氷に水をかけると二万年前の空気の泡がはじける音を聞くことができた。

               
               ※ 二万年前に生成された氷山から削り取られたという南極の氷です。

 「南極クラス」というちょっと変わった名称につられて受講した講座だったが、肩の凝らない楽しい講座だった。