田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 185 海賊とよばれた男

2017-01-11 19:14:59 | 映画観賞・感想

 お正月早々「いい映画を観たなあ…」という思いでユナイテッド・シネマを後にした。主演の岡田准一が良い!すでに彼は日本を代表する男優の一人といっても良いのではないだろうか。 

               

 1月9日(月・祝)午後、以前から観たいと思っていた映画「海賊とよばれた男」を観るためにユナイテッド・シネマ札幌を訪れた。
 この日は成人の日とあって、サッポロファクトリーには沢山の買物客が詰めかけ、映画館のほうもいつになく混雑していた。

 映画は一代で石油販売のメジャー会社に育て上げた「出光興産」の社長・出光佐三の破天荒ともいえる半生を描いたものである。
 特に「出光興産」を有名にしたのは、国内石油販売会社が次々と海外メジャーに吸収されている中で、唯一海外メジャーからの攻勢に抗して生き抜き、当時としては世界最大のタンカー「日章丸」を就航させたことで注目を浴びた人である。

               
               ※ 岡田准一が60代の田岡を演ずる写真がなかなかなかった。私が見つけた唯一ものだが非常にリアルに感じた。

 映画では出光佐三は、田岡鐵造と名を代えるがその役を岡田准一は見事に演じ切っていたといっていいと思う。
 最初に田岡鐵造は、60代の役を演ずるのだが、一瞬それが若い岡田准一が演じているとは信じがたいほど、彼の役ははまっていた。その表情といい、仕草といい…。
 田岡は混乱の戦前、戦中、戦後の石油業界を彼の胆力と実行力で、次々と難題を突破し、田岡商店をメジャーへと導いていく。 次々と海外メジャーの参加に下っていく他の石油会社を尻目に、誰よりも“日本人の誇り”を失わなかった田岡の激しい生き方を岡田准一は見事に演じ切ったといっていい。

               
               ※ 映画「海賊とよばれた男」で岡田准一を支える豪華な脇役陣です。

 脇役陣がまたいい。吉岡秀隆、染谷将太、鈴木亮平、綾瀬はるか、近藤正臣、堤真一、國村隼、小林薫…、まだまだいるが、それこそキラ星のごとく名優たちが居並ぶ。
 私は日本アカデミー賞の主演男優賞を獲得した「永遠の0」は観ていないが、「エヴェレスト 神々の山嶺」の彼の演技を観て、これはアイドルの演技ではないと見ていたが、本作を観てそれは確信に変わった。彼はもうアイドルという範疇に収まる人材ではなく、確実に日本の映画界を代表する俳優の一人となったと断言して良いと思う。

 若い時の田岡鐵造もいいが、私は岡田准一が60代の田岡鐵三を演じた姿に心底感じ入ったと言っても良いほど感動した。
 興味のある方、ぜひ映画館に足を運んでいただきたい。(あっ!私はけっしてどこかの回し者ではない。どこにでもいる市井の市民です。)