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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

北見緑陵高校演劇部公演 in 札幌

2017-01-12 17:09:28 | ステージ & エンターテイメント
 「これは脚本の勝利だ!」…。演劇についてはズブの素人の私だが、その着想、構成、セリフのユーモア、等々…すべてが際立っているように思えた。さすがに今年度(昨年11月開催)道内高校演劇の最優秀賞を獲得した作品だと思った。 

                    

 1月12日(木)午後、かでるホールにて「札幌演劇シーン特別プログラム/かでる演劇フェスティバル」「北海道高校演劇Special Day」に今年度高校演劇の最優秀校の北見緑陵高校の演劇部が招待されたということのようだ。

 北見緑陵高校演劇部の作品は「学校でなにやってんの」という演目だった。
 ストーリーは、某高校において文系グラブである放送部がたった一人の部員で奮闘するさまを中心に描きながら、さまざまな文系クラブの喜怒哀楽をユーモアたっぷりに描いているものである。
 ポスターにも表現されている「キモくなければ何もできないんだぞ」という言葉に、ダサくてもいい、恰好悪くてもいい、自分が好きと信じるクラブで精いっぱい活躍してほしい!というメッセージが込められた作品だと私はとらえた。

 作品は演劇部の顧問である清野俊也先生の創作脚本だという。プログラムで清野先生は10年前に赴任した時、演劇はまるで素人だったそうだ。以来、相当に勉強されたのだろう。高校生の日常を観察し、高校生が演じやすい状況を設定し、高校生が生き生きと演じることができる作品に仕上がった、と言えるのではないか?
 昨年感動した札幌琴似工業高校定時制演劇部の作品も、やはり脚本の勝利だった。こう見てくると、高校演劇においては、いかに高校生が演じやすい脚本を創作できるかにかかっているようにも思えてくる。

 ただ、ちょっと残念に思ったのは、演ずる高校生たちの発声が十分に鍛えられていないと感じられたことだ。私はステージからそれほど離れていない席に陣取ったのだが、早口だったり、声が小さかったりで、セリフが十分には聞こえてこなかったのだ。
 私の耳にも問題があるのかもしれないが(老化ゆえ)、琴似高定時制の演劇部と比較してもセリフの不明瞭さが気になり、アンケートにもその点を指摘させてもらった。

 彼らは、今年8月に行われる全国高校総合文化祭に出場するということなので、さらなる精進を積み重ねてもらいたいと思った。