田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

ダイズの莢(さや)を科学する

2017-02-13 18:37:53 | 大学公開講座
 遺伝子の構造だの、ゲノムだの、頭がクラクラするような話が続いた講座だった。私にとっては難しすぎる「北大総合博物館土曜市民セミナー」だった。それでも私なりに理解しようと脳味噌をフル回転させて話を聴いた…。 

                 

 2月11日(土)午後、北大総合博物館の土曜市民セミナーがあり参加することにした。以前はよく参加した土曜市民セミナーだが、博物館がリニューアルしてからは初めての参加のだったはずだ。

 セミナーのテーマは「はじけるダイズ -収穫量を増やす莢の仕組み-」と題して農学研究院の藤野介延准教授が講師を務めた。

               

 藤野氏は初めに、ダイズは成熟すると莢がはじけ、種子をまき散らす性質があるが、それは動くことのできない植物にとっては、種子をばらまくことによって子孫を残すという最も大切な形質(裂莢性 れっきょうせい)であるという。
 ところが、この形質が機械化を図る現代農業にとっては収量や品質を低下させる形質なのだそうだ。
 そこで藤野氏の研究のテーマは、莢がはじけることを小さくして収穫量を増やす形質のダイズを作ることだという。

 藤本氏が取り組んだのは、ダイズの品種として優れているが易裂莢性であるトヨムスメという品種と、難裂莢性であるハヤヒカリという品種を交配することだった。
 違う品種を交配して新しい品種を産み出すということは、農業試験場などでさまざまな植物で行われていることは聞いていた。
しかし、藤本氏が取り組んだのは「戻し交配」という方法でより早く目ざす形質を獲得する方法だという。この方法の説明あたりから話が難しくなってきた。

               
               ※ こんな化学式を並べられた日にゃ、私しゃ~まったくお手上げでした。ハイ。

 私には理解できなかったが、遺伝子マーカーを交配の際に用いるらしい。その説明が私には難解で、遺伝子の構造に働きかけたり、その際にゲノムを読み解いたりと、聞いていると「遺伝子の組み換え」をしているかのように聞こえてきた。
 私と同じように不安を感じた受講者がいた。講義後の質疑応答でさっそくそのことについて質問した方がいが、藤本氏は質問に対してていねいに「遺伝子の組み換えをしているのではない」ことを説明された。

 遺伝子レベルに働きかけながらも、安全で、より効率的に、しかも収穫量を増やすという難しい課題に取り組んでいる藤本氏の研究の一端にふれることができた。のかな?

 ※ 文章を書き終えて、説明が足りないような気がした。
  なぜダイズの莢を難裂莢性に改良しなければならないのかというと、莢が収穫前に弾けてしまっては、農業機械による収穫が難しくなったり、収穫が極端に悪くなってしまうために、弾けにくいような品種に改良することが求められているということだそうである。