田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

最新機器を使ったリハビリテーション

2017-02-02 16:05:25 | 講演・講義・フォーラム等
 リハビリの世界も進歩が著しいようだ。HONDAの歩行アシスト、さらにはHANDS療法についての実際を見聞した。 

                    

 1月28日(土)午後、医療法人 渓人会 札幌西円山病院がかでる2・7を会場に主催する「医療公開講座」の第22回講座に参加した。(私はこの講座に参加するのは初めてだった)
 今回のテーマは「最新リハビリ事情~最新機器を使ったリハビリの紹介~」というものだった。講座は、西円山病院の橋本茂樹リハビリセンター長による講義と、作業療法士による最新機器を実際に使用しての実演からなっていた。

               
               ※ 講義をする橋本茂樹リハビリセンター長です。 

 橋本氏のお話で印象的な言葉が「大人の脳は可塑性を持っている」という言葉だった。橋本氏は専門的見地から説明されたが、私は氏の話を次のように理解した。
 脳梗塞などで体の一部が動かなくなったとしても、ロボットなどの助けによってその部位を絶えず動かすことによって脳が刺激され、やがては脳がその部位が動くように命令することで、機能の回復が図られることがある、ということだ。
 そのための各種ロボットなどの開発が急激な進歩を遂げているということだった。

 そして作業療法士による実演に移った。
 最初は、「HONDAの歩行アシスト」である。このアシストは、歩行にかかわる中枢神経系の神経回路の再組織化を助けるという。つまり、患者の歩行状態の欠陥を機器で計測して、不足分を歩行アシストに入力することによって、歩行アシストが歩行状態の欠陥を是正する助けをする。
 その歩行アシストを連続使用することによって中枢神経が正常な歩行をインプットし、やがて中枢神経は歩行アシストなしでも正常な歩行をアウトプットするようになる、という実演を見せてくれた。

               
               ※ HONDA製の歩行アシストです。機器を腰と両脚に装着して歩行をアシストします。

 さらに、HANDS療法を紹介された。こちらは、手足がマヒしてしまい中枢神経からの指令を筋肉にうまく伝えられなかったり、指令が弱かったりした場合に使用する機器である。
 この場合は、電気の力を借りて筋肉により強い指令を伝えることにより、筋肉の収縮を促す仕組みである。
電気刺激により、失ってしまったり、弱まってしまったりした筋肉の動きを蘇らす、というのはなんとなく分かる気もする。

               
               ※ HANDS療法の機器です。左端のバッテリーとそこから伸びる電極を腕と指令を受ける筋肉に付けて電流を流す仕組み(?)です。               

 今回の講座では、以上二つの機器を紹介していただいたが、その他にもさまざまな分野でリハビリ方法が進歩しているだろうことを伺わせてくれた。
 一時は、脳梗塞などで失った機能の回復は難しいとされていたが、これからの時代は一度失った機能の回復が期待できるケースもある、ということを教えていただいた。