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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

冬の石狩川河岸を遡る 22 後編

2017-02-21 20:15:03 | 冬の石狩川河岸遡行スノーシュートレッキング

観魚橋 ⇒ 旭橋   トレッキング実施日 ‘17/2/15

 旭川サイクリングロードの快適なスノーシュートレッキングで楽勝と思われたのだが、そうは問屋が卸してはくれなかった。この日の後半は難行苦行の半日だった。雪は重くなり、その上スノーシューの裏に張り付く雪に私の体力は急速に奪われていった。 

               
               ※ 河川工事の現場から「近文大橋」を写す。

 サイクリングロードがぷっつりと途切れてしまった後、私は河川工事の邪魔をしないように、工事現場からできるだけ離れてトレッキングを続けた。
 すると、河川工事について説明された表示が目に入った。そこには「水門工事を行っています」と書かれ、さらにはその工事が石狩川の支流の「ウッベツ川」の工事であることが判明した。
 とすると、石狩川はその向こうになり、私は河岸から離されたことになる。
 進むコースを石狩川の堤防と思われる方へ進路を変えた。

               
               ※ 工事現場の近くにはこのような表示がされていました。

 しばらく行くと、歩くスキーを付けた一人の人に出会った。彼は私とは反対に市街地の方から歩いてきたようだった。そして、サイクリングコースに入るポイントを探していたので、私が通ってきた道を行くと良いことをアドバイスした。
 一方、私は彼が付けたスキーのシュプールを辿って旭川の市街地を目ざした。

               
               ※ 市街地からやってきた歩くスキーの人のシュプールを辿って市街地を目ざしました。

 この辺りからは、今もって分からないのだが、シュプールの跡を辿っていくと、石狩川との間に大きな壁のようなものが現れた。その壁は高さ15~20mくらいあると思われ、とても上って越えられそうな壁ではなかった。
 石狩川が見えず、近寄れず悶々としながらも前進を続けた。悪いことに雪温が上がっていたこともあってか、この辺りから雪が重く感ずるようになっていた。GPSで確認すると、この日の大きな目的であった美瑛川・忠別川と石狩川との合流点が過ぎてしまっているようだった。
 しかし、壁上には上れない。しかたなくその壁の下を上流を目ざして前進していると、突然壁が終わりになった。
 私の素人考えでは、合流点のところは大雨など増水した際に、堤防の決壊を避けるために一時防水堤として造成された壁なのではないかと想像した。

 ※ これまでもそうだったが、苦しくなり余裕がなくなると、写真の数が極端に少なくなる。この日も苦労した大きな壁の写真が一枚も撮れなかったことに気付いた。べたつく雪との必死の闘いが続いていたのだ。

 その時点で美瑛川・忠別川と石狩川の合流点ははるかに過ぎていた。しかし、私にとってはこの日の大きな目的の一つだったので、壁の終点から壁に上って合流点を目ざして逆進することにした。壁の上はさらに雪温が上がっていたのだろうか?スノーシューの裏に雪が付き始めた。こうなると、スノーシューは極端に重くなり、前進するスピードはガクンと落ちる。

 壁の上を20分くらい逆進しただろうか?ようやく目的の合流点に達することができた。
この時13時。振り返ると11時20分に通過してきたはずの「近文大橋」がそれほど離れたところでないところに見えていた…。この間でいかに苦戦したかを表していた。

               
               ※ 忠別川と石狩川の合流点です。上側が忠別川、下側が石狩川です。
                しかし、正確には合流点の前にできた中州の先の部分のようです。

               

 ところで、旭川は「川の街」ともに言われるが、市内に石狩川、忠別川、美瑛川の3本の大きな川が流れている。それらは、まず忠別川と美瑛川が合流している。その合流した川が今度は石狩川と合流して1本の川となって下流に流れている。
 この忠別川と美瑛川が合流し、石狩川に合流するまでのわずかに1km程度の短い区間の名称はどうなっているのかマップでは分からなかった。そこでこの点についても北海道開発局に尋ねたところ、このわずかな区間は「忠別川に属する」との回答だった。
 したがって、石狩川と合流しているのは忠別川ということになる。

 合流点をカメラに収め、私は最後の目的地「旭橋」を目ざした。相変わらずスノーシューの裏に付く雪には悩まされた。
 そんな中、まず現れたのがJRの鉄橋である。JRの鉄橋を超えると、もう旭川市街の中心地に入ってきた様相だった。河岸が整備されているような感じだったからだ。

               
               ※ 石狩川に架かるJRの鉄橋です。

 続いて、13時35分に「旭西橋」、14時05分には「新橋」と通過していった。この辺りになると、クロカンスキーの練習をする人がいるらしい。シュプールの跡が見えて雪が固まっていて、スノーシューに雪が付かなくなった。ホッ。

               
               ※ 市街地が近づくにつれ、河原はこのように整備されてきました。

               
               ※ 「旭西橋」です。

               
               ※ こちらは「新橋」です。

 遠くに特徴のあるアーチ形の「旭橋」が見えてきた。湿雪と付き雪で体力を消耗していた私だったが、14時25分、ようやく「旭橋」の袂に着き、長い長い旅路を終えた。

               
               ※「新橋」を超えると直ぐに、このように「旭橋」が見えてきます。

               
               ※ 「旭橋」の優美(?)な全景です。

               
               ※ お約束のわが愛機と「旭橋」です。

               
               ※ 「旭橋」は車道と歩道が、ごらんのような鉄骨で区切られていました。鉄骨の右側が歩道です。

 時計を見るとバス時間が迫っていた。感慨に浸る間もなく、15時旭川バスターミナル発の都市間バスに間に合わせるために、私は旭川の市中をスノーシューを抱えたへんてこな格好でターミナルに急いだのだった。
 息をぜいぜい言わせながら、私は車中の人となった…。

     
     ※ スタート地点付近に赤い〇が二つ書かれていますが、「観魚橋」バス停は右側のしるしです。

 ※ この日の総歩数 26,580歩  距離換算 19.88Km

 ※ 少し時間をおいて、この「冬の石狩川河岸を遡る」シリーズ22日間を振り返ってみたいと思います。