北海道内の吹奏楽界では最高峰を自他ともに認める(?)北部方面音楽隊の音はさすがに厚みがあり、素晴らしい音を聴かせていただいた。
3月9日(土)午後、札幌コンサートホール(通称:キタラ)において「第81回定期演奏会 陸上自衛隊 北部方面音楽隊」が開催され楽しんできた。
このコンサートに参加するために昨日のコンサドーレ札幌のホーム初戦を観戦することができなかったのだ。というのも、北部方面音楽隊の定期演奏会は大変人気があって往復葉書で申し込みをして、その結果入場券が送られてきたという貴重なチケットを無駄にできなかったというわけである。
チケットの席は主催者が指定する方式だったのだが、私の席はなんと1-1-36というステージ最前列の席だった。有料のコンサートではけっして座ることのできない上等な席での鑑賞となったわけである。私としては慣れぬ席に若干居心地は良くなかったが…。
コンサートはまず国家「君が代」の演奏から始まった。コンサートに演奏する曲としては若干異色にも感じられるが、北部方面隊のコンサートでは定番になっているようだ。
それから演奏された曲を並べてみると…、
◇新時代への序曲/ヤン・デ・ハーン
◇新・祝典行進曲/團 伊久磨
◇組曲「渡之國」より/松本 敏晃
1.煌(きらめき)~札幌~
2.白い鳥 Sarurun₋Kamui ~千歳~
◇交響曲第3番 作品89/ジェームズ・バーンズ
第1楽章 レント~アレグロ・リトミコ
第2楽章 スケルツォ
第3楽章 メスト、ナタリーのために
第4楽章 フィナーレ、アレグロ・ジョイオーソ
〔アンコール〕
◇ヨークシャー・バラード/ジェームズ・バーンズ
◇サーカス・ビー/H.フィルモア
自衛隊の音楽隊は以前にも触れたことがあるかと思うが、音楽隊員になるためには自衛官試験に合格するだけではなく、音楽隊員になる実技試験に合格しなければならない。よって、音楽隊員のほとんどは音楽大学や音楽短期大学など音楽の専門的な教育を受けてきた人たちで占められているという。その中でも、方面音楽隊は中央音楽隊の次の位置を占める精鋭たちの集まりということだから、当然そのレベルも高い。
音楽隊員50数名の奏でる音は厚みがあり、安定しているその音は専門家の醸し出す音だった。今回のコンサートで私が特に気に入った曲は、團伊久磨作曲の「新・祝典行進曲」だった。現皇太子のご成婚を祝して作曲された曲だということだが、力強さと優しさを感じさせる爽やかな曲だった。
また、アンコールで演奏された「サーカス・ビー」という曲も、吹奏楽にマッチした爽やかな感じが私には好ましく聞こえた一曲だった。
次回の定期演奏会の予告も記されていたが、できるならまたまた聴いてみたいものである。