田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

道立近代美術館で楽しんだ!

2019-03-05 16:13:30 | ステージ & エンターテイメント

 ピアノコンサートに、ショートフィルムの上映会と同じ日に道立近代美術館で二つの催しを楽しんだ。(一粒で二度美味しい?)近代美術館は今、積極的にいろいろな催しを展開しているようだ。目が離せない。

                

 3月3日(日)、旧永山四郎邸のお雛様展示会を見たその足で、近代美術館で行われるピアノコンサートに向かった。

 近代美術館のコンサートはいつものとおりロビーで開催されるものと思っていたが、今回は展示室内でのコンサートだった。近代美術館では現在常設展で「近美コレクション名品展 きらめく都市のものがたり」が開催されているが、その関連イベントとして「近代美術館ピアノコンサート~音楽が奏でる都市の華やぎ~」が開催されたのだ。そのため会場もその名品展の絵画が展示されている展示室での開催となったようだ。

 演奏したピアニストは札幌を中心に北海道内で活動している小野寺あいさんだった。プログラムは次のとおりである。

 ◇ ジュ・トゥ・ヴ/エリック・サティ

 ◇ 『版画』よりパゴダ/クロード・ドビッシー

 ◇ 夢/クロード・ドビッシー

 ◇ 展覧会の巡回/ダリウス・ミヨー

 ◇ オーベルニュのブーレ/フランシス・プーランク

 ◇ 即興曲第15番 エディット・ピアフを讃えて/フランシス・プーランク

 ◇ 三つの前奏曲/ジョージ・ガーシュウィン

 ◇ 前奏曲 Op.32-10/セルゲイ・ラフマニノフ

 ◇ 前奏曲 Op.32-12/セルゲイ・ラフマニノフ

 ◇ ソナチネ/バルトーク・ベーラ

〔アンコール〕月の光/クロード・ドビッシー

          

          ※ 演奏中の写真はもちろんNGなので、演奏前にパチリと。

  いずれも小品だったため、これだけ演奏しても小一時間で終わったコンサートだった。ピアノソロの場合はアンサンブルと違ってどうしても聴いている方としては単調に聴こえてくるきらいがある。私にとっては馴染みのない曲ばかりだったが、“都市の華やぎ”というテーマとの関りもあるのだろうか、高音域を駆使したキラキラした感じの曲が多いように感じた。いずれにしても、展示された絵画を音楽で楽しむという趣向もいいものである。

           

          ※ 会場で渡されたイベントの内容を説明する冊子です。

 ピアノコンサートが終わってロビーに出ると、講堂でもう一つのイベントが開催されているのを知った。イベント名は「映像ネットワークVIEWの時代 日本個人映画の進展~1980-90年代」というものだった。イベントは2日・3日と両日にわたって開催されていて、私はその最終のコマに闖入したようである。イベントの趣旨は1980~90年代に個人的に映像作品を制作することは現代と違い大きな制約があったようだ。そうした中で貴重な8mmフィルムなどで実験的な映画を撮り続けた作品を今の時代になって映写することに意義を見い出そうとするイベントのようだった。イベント全体としては全国からの作品出品もあったようだが、私が観ることができたのは主として札幌在住の作家たちの作品だった。作品名/作者を羅列すると…、

 ◇「TBXノイズ編」/山崎幹夫

 ◇「ことに」/吉雄孝紀

 ◇「MM’」/早川渉

 ◇「わが解体」/山田勇男

 ◇「HANDS WINDOW」/中島洋

 ◇「ベルリン サッポロ」/中島洋 & 中島ひろみ(共同作品)

 ◇「箱」/麻生栄一

 映写時間は全体で80分程度だったが、観終わった感想は「よう分からん!」というのが正直な感想である。営利を目的としない実験的な映画はとかく素人には分かりづらく映る。おそらく仲間内からは賛否両論がかしましく飛び交うことなのだろうが…。こうした過程を経て、世の中で評価され映像作家として独り立ちしていった人たちも多いのだろうと思われる。それはそれで意味のあるイベントだったと言えるのだろう…。

 冒頭にも記したが、道立近代美術館ではさまざまなイベントが積極的に組まれているようだ。チェックしてみると意外なお宝が発見できるかも?