獅子丸のモノローグ

☆気まぐれ不定期コラム☆

薄幸なる5ドア車たち(13) トヨタ・アルテッツアジータ

2007年05月17日 | カタログ倉庫

   
 アルテッツァは1998年にBMW3シリーズの対抗馬として日本国内デビュー。
 海外では「Lexus IS」としてレクサスブランドで販売されていた。
 FRセダンのこのクルマにも、2001年に「ジータ」という名の5ドア車が追加される。
 ちなみに海外版5ドアは「Lexus IS SportCross」と名乗っていた。

   
   
   
 考えてみると、FRベースの5ドア車というのも、なかなか希少な存在かもしれない。
 現在ではBMWの1シリーズ以外には思いつかない。
 過去を振り返ってみても、古~いコロナファミリアAPスタンザリゾートスカイライン5ドア・・・他にもあったかなァ?
 もし、知ってたら、教えてくださいネ。

   
   
 そのインテリアには、男っぽさ・・・悪く言えば汗臭さが、そこはかとなく漂っている。

   

   
 ラゲッジの絶対的な容量は、天地方向が低くリアゲートが寝ているため、そう大きくない。
 だが、実用上不便を感じることはなさそうである。

   
 シートアレンジは多彩。
 ダブルフォールディング式ではないが、助手席も前倒しできるので、使い勝手は良さそうである。
 カーペット等の長尺物も積めそうな感じ。

   
 3000ccの5AT車のシフトノブは、丸い金属調でスポーティー感を演出。
 2000cc車には6MTも用意されていた。

   
 そして、アルテッツァの記号たる「クロノグラフメーター」。

   
   
 至る所に多用されたアルミの部品が、アクセントとして車内を彩る。

   
 アルテッツァジータは、全車直列6気筒のDOHCエンジンを積む。
 3000ccエンジンは最高出力220psで、最大トルクは30.0kg・mを発揮。

   
 2000ccエンジンは最高出力160psで、最大トルク20.4kg・mというスペック。

   
   
 ボディーカラーが多彩なのも面白いところで、このクラスのクルマには珍しい「黄色」が設定されている。
 そういえば「緑」とか「赤」の塗装のクルマも、最近あんまり見なくなりましたネ。
 かつてはレガシィにも「カッパーオレンジマイカ」など粋で奇抜なカラーが存在したのだけど、近年の国産車のカラーはみんな地味になってしまって・・・
   
   
 思うに、アルテッツァはディテールにやや凝り過ぎだったのではなかろうか。
 クロノグラフメーター・多用したアルミパーツ・丸目4灯のテールランプなどが、どことなく本物感に欠けるというか、コドモっぽいイメージなのである。
 小手先を使わずに、もっと骨太な思想で「高級」を表現出来ていれば、このクルマ、もうちょっと売れたのではないかと思われる。
 きわめて惜しいですネ・・・合掌。

コメント (4)
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