アルテッツァは1998年にBMW3シリーズの対抗馬として日本国内デビュー。
海外では「Lexus IS」としてレクサスブランドで販売されていた。
FRセダンのこのクルマにも、2001年に「ジータ」という名の5ドア車が追加される。
ちなみに海外版5ドアは「Lexus IS SportCross」と名乗っていた。
考えてみると、FRベースの5ドア車というのも、なかなか希少な存在かもしれない。
現在ではBMWの1シリーズ以外には思いつかない。
過去を振り返ってみても、古~いコロナ・ファミリアAP・スタンザリゾート・スカイライン5ドア・・・他にもあったかなァ?
もし、知ってたら、教えてくださいネ。
そのインテリアには、男っぽさ・・・悪く言えば汗臭さが、そこはかとなく漂っている。
ラゲッジの絶対的な容量は、天地方向が低くリアゲートが寝ているため、そう大きくない。
だが、実用上不便を感じることはなさそうである。
シートアレンジは多彩。
ダブルフォールディング式ではないが、助手席も前倒しできるので、使い勝手は良さそうである。
カーペット等の長尺物も積めそうな感じ。
3000ccの5AT車のシフトノブは、丸い金属調でスポーティー感を演出。
2000cc車には6MTも用意されていた。
そして、アルテッツァの記号たる「クロノグラフメーター」。
至る所に多用されたアルミの部品が、アクセントとして車内を彩る。
アルテッツァジータは、全車直列6気筒のDOHCエンジンを積む。
3000ccエンジンは最高出力220psで、最大トルクは30.0kg・mを発揮。
2000ccエンジンは最高出力160psで、最大トルク20.4kg・mというスペック。
ボディーカラーが多彩なのも面白いところで、このクラスのクルマには珍しい「黄色」が設定されている。
そういえば「緑」とか「赤」の塗装のクルマも、最近あんまり見なくなりましたネ。
かつてはレガシィにも「カッパーオレンジマイカ」など粋で奇抜なカラーが存在したのだけど、近年の国産車のカラーはみんな地味になってしまって・・・
思うに、アルテッツァはディテールにやや凝り過ぎだったのではなかろうか。
クロノグラフメーター・多用したアルミパーツ・丸目4灯のテールランプなどが、どことなく本物感に欠けるというか、コドモっぽいイメージなのである。
小手先を使わずに、もっと骨太な思想で「高級」を表現出来ていれば、このクルマ、もうちょっと売れたのではないかと思われる。
きわめて惜しいですネ・・・合掌。