漫画家の中島徹さんの訃報に触れ、私は早速本屋へと走った。
不覚にも「玄人のひとりごと」の11巻をまだ入手していなかったからだ。
だがそれは、その本屋の書棚には無かった。実はこのマンガ、なかなか書店で見つけるのが難しいのだ。入荷数<熱烈なファンという構図なのであろう。
なので、私はその本屋でこれを発注した。
そして、その本屋から、この度連絡が来た。
「獅子丸さんのお宅ですか?先日ご注文されていた『くろうとのひとりごと』が、入荷しました!」と。
く、くろうとだと~!「玄人」と書いて「プロ」と読むのがコモンセンスじゃねェか、このど素人が!
・・・と南倍南だったら咆哮していたことだろう。
もちろん私はそんな悪態はつかず、そそくさと本屋に向かった。
帯に記されている「待望の最新刊」の文字が悲しみを増幅させる。
おそらくこの11巻が、このマンガの最終巻になってしまった可能性が高い。
「’09年十大ニュース」が収録され、それ以降の’10年の作品が7話。
作者の中島徹氏が病気療養で連載を休止したのは、’10年の春。
しかも、一番最後に収録されている話のタイトルが「ラストサムライ」なのだから・・・
スルメを噛みしめるように、今夜はじっくりと、この本を味わって読もう。