岡氏下での最後のお祓いが済むと、提灯行列は再び動き出し高松八幡宮に向かって進みました。私は、一足先に高松八幡宮に行って行列を待ちました。暗闇に提灯だけが明るく光った長い列が、こちらに向かって次々にやってきました。お神輿や大きな提灯を先頭に、道幅いっぱいに広がった行列が静かにやってきました。静かな暗い夜、人々の話声とヒタヒタ歩く足音だけか響きます。
人々の話声と足音だけか響く暗闇 鳥居に設けられた茅の輪
高松八幡宮の境内に到着すると、行列は鳥居に設けられた茅の輪をくぐりました。最初に大提灯がくぐり、次にお神輿がくぐりました。御神輿は、屋根が当たらないように腰を低くして通っていました。茅の輪は神社で時々みかけますが、今の時期は猛暑を乗り切り健康に夏を過ごせるようにとのことだそうです。
本殿に向かって置提灯の列 本殿に着いた行列 お祈りをする方々
境内を進む行列が本殿に着くと、御神輿は本殿内に静かにおろされました。そして、笛がふかれ太鼓が鳴らされました。総代さん方は全員お神輿に向かって正座しました。そして、神主さんのお祓いに合わせて深々と礼をしていました。
神主さんのお祓いに合わせて深々と礼をする総代さん方
私は、お神輿が無事に高松八幡宮本殿に到着したことを確認してから退散しました。朝7時頃から20時頃まで、猛暑の中を延々と神幸を追いました。私はこれまで、特定の一ヵ所の御旅所しかお詣りしたことがありませんでした。今回ご一緒させていただいたことで、高松八幡宮の方々やそれを支える総代さん方のご苦労を目のあたりにしました。昔は若者が支えていたのでしょうが、今は決して若くはない方々が支えています。
高松八幡宮青年会の方々の余興 人気のかき氷
高松八幡宮本殿を出て、同八幡宮の青年会の方々と談笑しました。このお祭りを盛り上げるため、境内でかき氷、水風船、ジュースなどの販売が催されていました。以前は流しソーメンをしていたこともあったように思います。行列に参加したたくさんの子供達が、これらのコーナーに群れていました。その中でも、水風船コーナーでは子供達の歓声がひときわ大きかったように思います。
ジュースなどの販売 水風船に歓声を上げる子供達 鳥居の外にも露店が並ぶ
約13時間にわたる神幸を記録させていただきました。郷土館には100年位前の夏祭りの記録がわずかに残されています。100年後、この夏祭りはどうなっているでしょうか。今の子供達は50年後の夏祭りを経験するでしょうが、100年後は今の子供達の孫が大人になった頃だと思います。
50年後の君へ、まだ見ぬ100年後のあなたに・・この夏祭りの記録を伝えようと考えています。
2017年の高松八幡宮夏祭り御神幸とお迎え提灯コース