すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

吐けば、いいのだ

2010年10月13日 | 読書
 『呼吸の本』(加藤俊朗・谷川俊太郎 サンガ)
 
 呼吸法には少し興味を持っていて、他にも何冊か読んだことがある。
 共通して言えるのは「リラックス」ということであるが、この本は中でもずいぶんとリラックスしている。

 谷川氏が質問し加藤氏が答えるという形で構成されていて、きわめて素人っぽく質問していることが一つの理由である。
 そしてそれ以上に加藤氏が「独断でね、偏見あるよ」とか「違うかもしれません」「間違っていたらごめんなさい」とさらっと答えているところが、いい感じである。

 運動習慣があまり身に付かない自分なので、呼吸法ぐらい身につけたいという野望!がある。そういう目でこの類の本を読んでいると、共通している重要なことがいくつかあることに気づく。

 「丹田」「イメージする重要性」そして「吐く」こと。

 特に「吐く」ことについて、この本では強く語っている部分がある。

 吐いてください。
 出し惜しみしないで思い切って吐き切ってください。
 吐ききった分量だけ入ってきます。
 この感覚を養ってください。この感覚です。
 
 そこに丹田も、イメージもかかわってくることになる。従って最重要なのは「吐く」。

 「波動」「気」は一般的に知られているが、「言霊ゼーション」という一見怪しげな表現もあり、そういうことにアレルギーを持つ方にはなんだかなあと感じるかもしれない。

 しかし要は、自分の心、身体…意識、感覚を前向きにするための方法であり、そのための焦点化である。
 「吐く」ことによって、肩の力を抜く時間を少しでも続けて持つきっかけになればいいと思う。