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一瞬一瞬をつなぐ仕事

2014年02月02日 | 雑記帳
 録画していたドキュメント番組『みんなの学校』を見た。


 大阪市立南住吉大空小学校の教育活動を取り上げたものだった。
 1時間番組で伝えられることは限られるし,編集意図もあるだろうから,安易に感心したり批判したりはできない。

 しかし,発達障害と思われる子や問題傾向のある子を,他校から受け入れている現実をみるとき,それは相当の覚悟をもって経営されていることは想像できた。

 そして何より共感できた言葉がある。
 同級生に暴力をふるった子が校長に諭され,「もう絶対しない」と反省文を書いてくる。
 その文章をみながら,校長はこう語る。(こんなニュアンスのこと)


 「その子にとって,この一瞬は真実である。そういう一瞬,一瞬をどうつなげていくか,それが私たちの仕事である」

 ここには,子どもの可能性を信じる,固定観念を持たず明日も働きかけるという,教職にとってとても大事な原則があると思う。

 問題傾向は様々に区分される。反社会的,非社会的そして脱社会的…。
 対応にはそういう分類も必要であり,方法を多岐に考えられる基盤になるが,子どもに向かう姿勢は揺らいではならない。


 子どもの見方について,勤務校に野口芳宏先生をお招きしたとき直接尋ねた折の言葉を,時々思い出すように努めている。

 「子どもはみんな『よくなろう』と思っている」

 とことん信じ切れるか,それだけが唯一の視点である。