「2014読了」25冊目 ★★★
『学校がよくわかる本Ⅲ 授業篇』(大西貞憲 PLANEXUS)
「学校を応援する人のための」と前置きがあるシリーズなので、保護者対象かなと思い積極的に手は伸びなかった本だ。
しかし、研究会受付に並べられていたので、ちょっと手にしてみたら、案外面白いかもという気にさせられた。
「授業」と「学級経営・生徒指導」の二章立てで、項目は20と10の計30、それぞれの項目が4ページで構成されている。
1ページが趣旨で、2,3ページが見開きで事例①と②、そして4ページ目が「大西流の読み解き方」で解説とまとめが記されている。
大西先生の授業を見る目の確かさ、分析の鋭さは、前著『大西流・授業の見方』で感服したが、今回の著はその具体的場面展開(の一部)と言っていいだろう。
ここに書かれてある事例(よりベターな形で示されているのは②)の考え方はいろいろな意味づけができる。
しかし、中心となるのは、学級集団「全員」の「学習意欲」を「持続」させていく手立てと言っていいのではないか。
そのために、どこに目をつけ、どんなふうに導くかというヒントが満載である。
キャリアのあるなしに関わらず参考になるだろう。
教員であるならば、事例①と②の違いについて大西先生の「読み解き方」を読みながら、実際場面への適用を考えたい。
自分なりにいくつかの原則を確認できたり、見いだせたりすれば、それは確実に教室に活きる力になるのではないか。
例えば私なら、まず「教師の言葉は個に向けられながら、常に全体に発せられる」という点を一番強く浮かび上がらせる。
そして、「挙手や発言を促す時の教師の目」を想像してみる。
個々のうなずきや視線を感じ取れる目があってこそ、この②の流れが具体性を帯びると思う。
日常的に授業をしている現在ではないが、こうした具体的な提案のある場が示されると、優れた教師の模擬授業を見たときと同様に、授業ゴゴロがくすぐられる。
あとがきで、大西先生が怖いこと?を書いている。
この本を読まれた方は、授業を見る目が厳しくなるかもしれません。教師の足りないところが今まで以上に見えるかもしれません。
そうだろうなあ。この本を手にするほど教育に関心が高い人たちなら、趣旨を読み取ることに苦労はしまい。
そして、そうした方々を味方につけるほど心強いことはない。
そのためには、そう、まずこの本を手にとってみることですね。
授業の見方をふやす本であり,教師の味方をふやすための本でもある。
『学校がよくわかる本Ⅲ 授業篇』(大西貞憲 PLANEXUS)
「学校を応援する人のための」と前置きがあるシリーズなので、保護者対象かなと思い積極的に手は伸びなかった本だ。
しかし、研究会受付に並べられていたので、ちょっと手にしてみたら、案外面白いかもという気にさせられた。
「授業」と「学級経営・生徒指導」の二章立てで、項目は20と10の計30、それぞれの項目が4ページで構成されている。
1ページが趣旨で、2,3ページが見開きで事例①と②、そして4ページ目が「大西流の読み解き方」で解説とまとめが記されている。
大西先生の授業を見る目の確かさ、分析の鋭さは、前著『大西流・授業の見方』で感服したが、今回の著はその具体的場面展開(の一部)と言っていいだろう。
ここに書かれてある事例(よりベターな形で示されているのは②)の考え方はいろいろな意味づけができる。
しかし、中心となるのは、学級集団「全員」の「学習意欲」を「持続」させていく手立てと言っていいのではないか。
そのために、どこに目をつけ、どんなふうに導くかというヒントが満載である。
キャリアのあるなしに関わらず参考になるだろう。
教員であるならば、事例①と②の違いについて大西先生の「読み解き方」を読みながら、実際場面への適用を考えたい。
自分なりにいくつかの原則を確認できたり、見いだせたりすれば、それは確実に教室に活きる力になるのではないか。
例えば私なら、まず「教師の言葉は個に向けられながら、常に全体に発せられる」という点を一番強く浮かび上がらせる。
そして、「挙手や発言を促す時の教師の目」を想像してみる。
個々のうなずきや視線を感じ取れる目があってこそ、この②の流れが具体性を帯びると思う。
日常的に授業をしている現在ではないが、こうした具体的な提案のある場が示されると、優れた教師の模擬授業を見たときと同様に、授業ゴゴロがくすぐられる。
あとがきで、大西先生が怖いこと?を書いている。
この本を読まれた方は、授業を見る目が厳しくなるかもしれません。教師の足りないところが今まで以上に見えるかもしれません。
そうだろうなあ。この本を手にするほど教育に関心が高い人たちなら、趣旨を読み取ることに苦労はしまい。
そして、そうした方々を味方につけるほど心強いことはない。
そのためには、そう、まずこの本を手にとってみることですね。
授業の見方をふやす本であり,教師の味方をふやすための本でもある。