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桜と絵本と豆乳と

ノートづくりは脳づくり

2014年02月14日 | 読書
 「2014読了」19冊目 ★★★

 『学力のつくノート指導のコツ』(佐藤正寿  学陽書房)

 
 44項目、すべてに1ページ分のイラストがあり、実に見やすく編集されている。

 全部を読み切り、「ノートづくりとは、脳づくりだな」と洒落のようなことを考えた。

 つまり、ノートとは、頭の中の受容や思考を、文字を使って外言化、記号・図などを使って構造化しているわけである。

 従って、ノートの整理されている子は、頭も整理されている(確率が高い)。

 ノート指導として取り上げている一つ一つが、学力に直結している。
 「そのまま写す」から始まる基礎技術は、学習の道筋に合っているし、そのステップも漏れがないように思う。

 私自身はメモやノートづくりが大の苦手で、担任時代にノート指導を意識したことはほんとにわずかだった。
 その意味で「アイデアいろいろ」の定規コピー、地図貼り付けやノートへの名前つけなど取り組んだことがなかった実践は、ひどく新鮮だった。


 そんな自分を棚上げして、批評してみれば、おそらく著者のように徹底するためには、斜度が高いポイントとして「一度に二つのことをする」「ノートをとらない子への指導」が挙げられるかなと推測する。

 積み重ねが求められると同時に、柔軟な対応が必要な技術である。
 ノート指導という範疇の中にとどまらない。学級づくりや他の様々な要素に支えられる項目である。

 最終項目「参観日にはノート展示会を」…ここまでたどり着ければ一級と言えるだろう。
 ノートの開示は、育てた脳の開示であるので、一定の自信と強い姿勢がなければできないからである。