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全然平気,でないこと

2014年02月17日 | 雑記帳
 以前からよく話題になっている行為や言語ではあるが、改めて自分が直接目にし耳にして、やはりちょっと驚いてしまったことを書く。ところで、驚くという感覚は、今までなかったこととの出会いとも言えるので、その出会いによって自分の知識や思考は鍛えられる。しかし、それがなんだという気もしてくる。



 先週泊まった大阪で宿近くの「串カツ」の店に入った。満員ではないが、人通りが多いのでそこそこ人はいた。しかしいくつか串モノを注文して腹を満たしているうちに、段々と客が少なくなる。代わりの客も入らない。この時間帯なのになぜか…。会計の時に気づく。「ありがとうございました」が聞こえてこない。


 秋田へ帰る飛行機の隣席は若い女性だった。シートベルト着用サインが消え、その女性が手元のバッグから取り出したのは、A5版程度の鏡だった。それからバッグを探って化粧用の道具を出す。おいおい、小型旅客機のシート幅を考えると、結構かぶりつき状態で見る化粧ライブのようなものだ。今でなきゃ駄目か。


 とあるラジオ番組で、二人の女性が店の場所を説明している。「分からなければ、今だとグーグルマップもあるからね」「そう、全然あるね」…「全然+肯定表現」への違和感が最高潮に達する。もともとあった表現だとはいうが,やはり基本は「全然~~ない」の否定だったはず。その意味のとり方からの派生でしょ。


 「全然心配ない」の意味から「全然大丈夫」「全然平気」というふうに移るのであれば、俗語としては認められる。しかし「グーグルマップが全然ある」とは何を意味しているのか。グーグルが万能とでも言いたいのか。感謝がない、礼儀や恥じらいもない若者たちよ!と愚痴ったら,全然あるっすよと言われそうだ。