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煌言7~教育の公益性を見失わない

2016年01月09日 | 読書
☆学力形成において、子どもが背負っている様々な条件の有利・不利は著しい。公教育はこれらすべての子どもに対して機会と結果の双方において平等でなければならないのではないか。そしてその点にこそ、個人の権利保障を基盤とする近代社会における教育の公益性があるのではないか。特権的な人々の利益に奉仕する教育を、公教育とは言わないからである。
 鍋島祥郎『効果のある学校』(解放出版社)


 「機会と結果の双方において平等」という言葉の重さに、思わずたじろいでしまう。

 機会の平等は信念さえあれば可能になるが、結果の平等はそれに加えて、条件の格差を乗りこえる技術なしでは実現しない。
 さらに言えば、個を見る力、社会風潮に惑わされない心…様々な要素や障壁が思い浮かぶ。

 ただ、だからと言って、その目的地を思い描くことを捨ててしまってはいけない。
 仕事の糸がつながっている先を見失わずにいたい。