すぷりんぐぶろぐ

桜と絵本と豆乳と

それぞれの春、近づく

2016年03月12日 | 雑記帳
 今年の3月11日は式予行の日となった。いつもより早い気がする。証書は苦労しながらも2日前に書き上げた。今年の、というより最後の証書書きでは今までないものを使ってみた。「濃墨」である。以前購入していながら、なかなか使う機会がなく今回試してみたら結構これがいい。少しは下手さをカバー?できたか。


 式辞…これも10回目。ここ数年、以前書いたものから一部借用(といっても自分で考えたことだが)という形が常だったが、今回はまったく新バージョンになった。しかも結構長い。量としては、一番かその次あたりだろう。思いついたことを書き始めたら、ついだらだらとなった気がしたが、読んでみたら、案外いい。


 予行ではもちろん式辞を練習するわけではない。進行についてちょっとだけ話すのが常だが、今年は3月11日であり、震災のことに少しだけ触れた。そういえば、あの年、週明けに全校集会を開いて話し始めたとき、途中で絶句したことを思い出した。後にも先にもそんな経験はしたことがない。その頃の心を想う。


 放課後に式予行の反省会をする。りっぱな態度であり、言うことなしである。「本番はもちろんそうだが、式までの準備や練習の教育的価値は大きい。今日の姿を見て、本当に有難いと思った」ということを述べた。あとはアクシデントや失敗への対処しかない。いや、近隣校でのインフルエンザ蔓延が何より怖い。


 今日は朝から祝賀会用のDVD制作にかかりきりとなった。午後は3時まで、中学校卒業式へ出席。送辞の男子生徒が思い溢れて涙をこらえながら話す姿を初めて見た気がする。きっとそれは幸福な一瞬に違いなく、本当に肩を叩いてやりたくなる。ありきたりだが、「それぞれの春」が近づいていると強く感じる。