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煌言37~「にもかかわらず」の地点

2016年03月08日 | 読書
☆説明を聞いている子どもは、結論に注目はするが、論理展開の方法や事実把握の仕方、表現の方法等には注目しない。学ばなければならないことは、論理展開の方法や事実把握の仕方、表現の方法等である。これらこそ、学ぶべきなのである。にもかかわらず、子どもはこれらのことを学ばない。
 大森修『子どもが「参画」する学習活動を作る』(明治図書)


 今でも子どもはよく「当たった」という表現をすることがある。
 答を導き出す過程より、結果そのものが大切というクイズに近いイメージなのだろう。
 いわば、結論としての知識が、まだまだ幅をきかせている。

 知識基盤社会と言い、汎用性のある技能や、能動的な姿勢こそ重要であると、誰しも頭で思っていても、実際はまだその地点まで距離があるのではないか。

 今、どのあたりか。次のステップでどれほど近づくか。
 これは教育現場の課題でもあるが、大人社会全体に蔓延っている文化の問題でもある気がする。