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二人を分かつ問題

2016年07月02日 | 雑記帳
 最近のニュースの中で印象深いのは、佐賀県で起こった県立高校の情報漏洩のことである。先進的に教育情報のIT化を進めた佐賀県で、こうした事態になったことを文科省も重く受け止めていたという記事もあった。そして、何よりその犯罪が17歳の手によって行われたこと。詳細はわからないが、どこか象徴的だ。


 現場におけるIT化の進行は言うまでもない。ただ、指導面と管理運営面に分けた時、特に管理運営面において地域格差はまだ大きい。現場だけでなく教育行政も含め、個々の姿勢にも違いが際立っている。年齢格差も背景にあるだろう。IT化のメリットと共に限界は示すべきだし、それが一歩前進につながると考える。




 犯人が17歳だと聞いたとき、かつて「NHKプロフェッショナル仕事の流儀」に登場した高校生が思い浮かんだ。16歳のプログラマーが取り上げられていた。IT企業が注目するこの天才も、幼い頃はひどく孤独な日常であったらしい。共に興味を覚えてITにのめり込んだろう、その二人を分けたのは、いったい何だろう。


 プログラマー山内君はこう語る。「人類の進歩に貢献するというか、そういったことをしたいと思っていて。ただお金もうけして億万長者になるよりも、人類を前に進めた方がかっこいいと思うんですよ。」犯罪者の17歳にこうした心は…。持てなかった、育てられなかった理由こそ、ずっと忘れずに問題にすることだ。