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「義務」、義務感、選挙

2016年07月10日 | 雑記帳
 Amazonで、泉谷しげるの『Early Days Selection』という初期のアルバムを、なんと700円台で売っていたので購入した。ファンとは言えないまでも昔懐かしい曲もあるなあという程度の選択だ。ほとんどが泉谷の作詞作曲だが、いくつか違うものもある。『黒いカバン』という名曲は、かの岡本おさみの作詞である。




 黒いカバンを持って歩いていたら警官に職質をかけられ、名乗る名乗らないという面白くかつ反権力的な匂いのする小品である。高校生の頃に初めて聴いてへええっと思った記憶もある。クレジットを開いてみたら、もう一曲だけ岡本の書いた詞があった。タイトルは『義務』である。こんなふうに歌い出される。

 「今日だけは人間らしくいたいから デモの列で歩いてくる陽気にね」

 Youtubeを検索したら、今年の冬に歌っていました。でも、正直いって当時の迫力はないです 
 →https://www.youtube.com/watch?v=WkrieNAXIBo


 70年代、団地に住む若い夫婦の会話の一片。世代的には当時は珍しくない風景とも言える。そして時代の流れと共に薄まった感覚だろう。「今日は胸をはって静かに歩いてこよう」…それは法としての「義務」ではなく正確には「義務感」だ。この選挙は「権利」だけれど、一人一人の義務感に裏打ちされているか。