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自立を、自覚を、自助は…

2020年10月01日 | 雑記帳
 昨日、二人の達人が組織や企業などの「価値」を再生させていく営みについて考えていたら、一個の人間の自立に似ていると思った。さらに今起こっている出来事に結びついた。他者からみれば華やかに活躍していたり、とても前向きに生きていたりするように見える芸能人の自殺が相次ぎ、ニュースになっている。


 自殺者の統計は、国全体で昨年は2万人をきったと言われている。しかし、今年どのようになるのか。様々な理由づけがされるだろうが、なんとなく他人事には思えない雰囲気を感じてしまう。それは年々高まっている社会環境の息苦しさと無縁ではないだろう。いつ、誰の身に起きても不思議とは言えない気がする。



 自分に「価値」があると自覚し、それを他者から認めてもらうことは、生きるための支えや励みになる。ただ、繰り返す日常の中でそれらがいつ負のストレスに変化するか、測り知れない。そういった暗く重い流れが心の中に生じて判断力を鈍らせる。自殺は一つの「選択」とも言えようが、結局「放棄」ではないか。


 個別の問題はいつもあり、それに対する具体的な解決や支援は欠かせないのだが、対応をする側(家族であれ社会制度であれ)もまた重苦しく、関わりが負担になる。「経済優先」「(利己的)個人主義」が沁みついているからだろう。「自助」は大事だ。しかし、それが一番に掲げられる世の中では、殺伐さが募るだけだ。