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空にいるような軽い気分で・・・

遠出して観てきたもの  その⑤ 良寛さんー2

2022年05月03日 11時12分13秒 | 養蜂




良寛さんのことを書いたら、貞心尼も書かなければ片手落ちのような気がする。
ずっと前に、桂枝雀と樋口可南子が演じたNHKドラマが思い出されて、検索してみると、30年前の正月ドラマ『乳の虎・良寛ひとり遊び』だった。
乳の虎という意味がわからないので調べてみると、『乳虎』というのは、乳を与えるころの雌虎はもっとも荒々しい』ということなのだとか。
テレビドラマデータベースには、『金権、賄賂が横行していた江戸時代後期。良寛は名家に生まれながら出家して乞食僧として生きる。「たとえ乳虎の群れに入るとも名利の道を踏むことなかれ」…出雲崎の大名主の長男として生まれた良寛が、家を捨て、出家し、長岡藩主の誘いも断り、なぜ乞食僧としての生き方を選んだのか描く。』とあった。
ではなぜ、乳虎に『の』が入るのだろうかがよく分からないのだが、(荒々しい世に居ても、母虎がいなければ生きていけない子虎のような弱者貧者を通した)ということなのだろうか。
欲も持たず寺も持たず説教もせず乞食僧として生きた良寛の最晩年、3年足らずだが歌を通して師弟以上の深い縁に結ばれたのが貞心尼。
良寛さんに深い愛情をささげてお世話もした貞心尼(1798〜1872)30歳、良寛(1758〜1831)70歳からの付き合いは清く美しく、最期も貞心尼が看取っている。
良寛さんの幼名は榮造だが、僧名は『大愚良寛』で歌詠みの号は『大愚』、最初の画像は1793年から20年間過ごした五合庵(現在の建物は大正時代に再建されたもの)。

最近の私は、トイレでいつも『哲学と宗教 全史 出口治明 ダイヤモンド社』を読んでいるのだが、キルケゴール(1813〜1855)と良寛さんが似ているように思われる。
片や哲学の執筆に身を捧げたデンマーク人で、こなた禅宗乞食僧の歌詠みだけれど、純粋な生き方など・・。
コメント (2)
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